計測機器大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは9月4日、サンプル前処理システム「Agilent 7696A サンプル前処理ワークベンチ」に複数の新機能を追加すると発表した。

この新機能により、サンプル前処理を手作業で行うことで発生する人的ミスを防ぎ、効率化を図ることができるようになるほか、WeighStation機能により高精度の秤量(小数点以下5桁)を実現可能とした。

また、搭載したワークベンチを利用することで、サンプルの重量を正確に測定してガスクロマトグラフィおよび液体クロマトグラフィ用バイアルにサンプルをセットすることができるようになり、ASTMやENの分析メソッドで必要とされる高精度な重量計算も容易に行うことを可能とする。

さらに、サンプル前処理におけるミスで試料や溶媒を無駄にすることがなくなり、廃棄物を削減することが可能。バイアル以外の実験器具の使用量も減らせるほか、サンプル前処理を自動化することにより、一貫した前処理が実現でき、作業者の違いによる実験結果のバラつきも抑えることができることに加え、一般的なラボ用ドラフト内に据え付け可能であるため、有害な化合物や試薬に暴露される危険も軽減できるようになるという。

この他、LC用バイアルラックでは、ラック上で前処理し、そのまま液体クロマトグラフィ(LC)のオートサンプラにセットできることから、バイアルのセットや移し替えの際に発生するミスを削減することも可能。加えて、希釈ウィザードにより、メソッド開発を高速化し、複数の検量線作成、繰り返し希釈などを自動的に行うことも可能になるという。

複数の新機能が追加されたアジレントのサンプル前処理システム「Agilent 7696A サンプル前処理ワークベンチ」