STMicroelectronicsは、電源システム、太陽光発電システム用インバータ、電気自動車用充電ステーションなどのエネルギー効率の向上を可能とする第2世代の600V耐圧タンデム・ダイオードとして、平均順電流定格8Aの「STTH8T06DI」および「STTH8ST06DI」と、最大12Aのアプリケーションを対象にした「STTH12T06DI」を発表した。

いずれの製品も、第1世代と比べて逆回復電荷(Q(RR))が低下しており、スイッチング損失を最小限に抑えることが可能であるため、標準的な高速ダイオードに対する効率面での優位性が向上しているという。

また、Q(RR)が低下したことで回路設計の微調整も簡略化できるため、製品開発期間の短縮も可能だ。

さらに、通常30%以上高額なSiCダイオードに匹敵するものとなっているほか、超高速ダイオードと同等の最大サージ順電流定格を特徴としており、強度と信頼性が確保されていることに加え、-40℃~+175℃の接合部動作温度範囲に対応しているという特徴もある。

なお、いずれの製品も絶縁型タブパッケージTO-220ACを採用し、すでに量産出荷を開始しており、単価はSTTH8T06DIの場合で、1000個購入時に約1.57ドルとなっている。

STの第2世代600V耐圧タンデム・ダイオード「STTH8T06DI」および「STTH8ST06DI」のパッケージイメージ