さくらインターネットは9月2日、仮想専用サーバサービス「さくらのVPS」から、CPUとメモリを自在に組み合わせて使えるクラウドサービス「さくらのクラウド」へのマイグレーション機能を、正式なサービスとして提供開始した。これにより、VPSからクラウドへのシームレスなアップグレードが可能となる。

さくらのVPSは、専用サーバの自由度と仮想サーバ特有の機能を持った仮想専用サーバサービスで、個人エンジニアから一般企業まで幅広く利用されているという。一方さくらのクラウドは、サーバ1台単位での管理となるVPSとは異なり、複数台構成でシステムを組むことができ、プラン変更やバックアップの取得も簡単にできるなど、VPSでは実現できないさまざまな機能を持つ上位サービス。

従来は、VPSからクラウドへの移行はすべてユーザーが作業を行う必要があったが、サーバ移行やスケールアップのニーズが高まったため、7月17日よりベータ版としてマイグレーション機能を提供していた。今回、ベータ環境での検証と設備増強が完了したことから、正式版としての提供を開始した。

マイグレーション機能は、さくらのVPSのディスクをさくらのクラウドにコピーする仕組みであり、クラウドのコントロールパネルからの簡単な手順で、手軽にVPSからクラウドへサーバを移行できるという。ディスクのコピーはバックグラウンドで処理されるため、VPSを停止する必要はない。