初代iPad mini

米Wall Street Journalの8月1日(現地時間)の報道によれば、米Appleは今年後半リリースが見込まれる次世代iPad miniについて、Retinaディスプレイを採用する可能性が高いと報じている。だが今回はそこよりも、以前のNPDのレポートで報じられていた内容とは異なり、ディスプレイサプライヤとしてSamsungが参加する意向だと報じられた点で興味深い。これにより、次期iPad miniにはLG、シャープ、Samsungの3社がディスプレイを供給する見込みだという。

現行の初代iPad miniではLGと台湾AUOの2社がパネルサプライヤとして活躍していたが、以前のNPDのレポートによれば次世代機ではiPhone 5と同じ低温ポリシリコン(LTPS)ベースの高解像度パネルが採用される見込みで、ここに新たにジャパンディスプレイ(JDI)やシャープ、Samsungといったメーカーがサプライヤとして食い込めるかが焦点となっていた。だがNPDではSamsung製品採用の可能性が低いとしており、JDIとシャープの日本メーカー2社のいずれかがサプライヤとして参加するものと予想されていた。今回のWSJのレポートでは従来のLGに加え、シャープとSamsungの計3社がサプライヤとして参加することを報じており、可能性が低いとされていたSamsungが食い込んだ点が大きなトピックとなった。なお、AUOがサプライヤから外された理由については「歩留まりが低く、採算ラインに乗らない」と同社担当が説明しているという。これまでの報道でAppleはさかんにSamsungを主要サプライヤから外す動きを見せているとされていたが、当面はプロセッサも含め最大のライバルに部品面で依存せざるを得ない状況が続くとみられる。

WSJのレポートでは次世代iPad miniについて、Retinaディスプレイ採用以外のリリース時期といった情報は提供されていない。ただ本体背面に複数色のバックカバーを用意するという話が出ており、このあたりも要チェックかもしれない。