STMicroelectronicsは、3軸加速度センサと3軸地磁気センサを1パッケージに統合した2mm角サイズの電子コンパス「LSM303C」を発表した。

スマートフォン、リストバンド型活動計、スマートウォッチでは、省スペース化が求められる。同製品は、従来製品より約20%近く小型化し、競合製品より約1mm2の基板スペースを節約できる。これにより、コンポーネントの配置を最適化し、Wi-Fi、Bluetooth、携帯電話無線の干渉を最小限に抑えられるため、屋内ナビゲーションや高度なモーショントラッキングなどのアプリケーション性能を向上させることができるようになる。

また、ウェアラブルデバイスを含む、その他スマートコンスーマ機器やプロフェッショナルアプリケーションにおいても、フォームファクタの小型化が可能になる。さらに、同パッケージは、同社の12リードパッケージで提供される加速度センサと幅広い互換性があるため、製品のより基本的な機能の強化やアップグレードが簡単に行える。

さらに、高性能な3軸地磁気センサと先端の3軸加速度センサを統合し、16ビットデジタル出力の正確な位置信号を提供しており、磁場強度の検出範囲は±16ガウス(±1600μT)で、代替デバイスを上回るダイナミックレンジを実現している。加速度センサの選択可能な加速度検出範囲は±2/4/8gで、優れた分解能と最先端の出力精度が組み合わされている。この他、高度なパワーマネージメント、熱補償、幅広いアナログ電圧供給範囲に加え、移動、落下、磁場検出のためのプログラム可能な割り込み発生回路を備えており、システム設計の合理化をサポートする。

加えて、同製品の低ノイズレベルと低消費電力性能により、モーションアプリケーションの継続動作を可能にすることで、ソフトウェア設計の簡略化にも役立つとしている。

なお、パッケージは2mm×2mm×1mmサイズのLGA。価格は1000個購入時で約1.10ドル。現在サンプル出荷中で、2013年12月に量産が開始される予定。

STの3軸加速度センサと3軸地磁気センサを1パッケージに統合した2mm角サイズの電子コンパス「LSM303C」