UQコミュニケーションズ(UQ)は7月29日、超高速モバイルブロードバンドサービス「WiMAX 2+」を10月末より開始すると発表した。総務省が26日に、2.5GHz帯の20MHz幅を新規にUQへ割り当てることを発表。柴山 昌彦 総務副大臣からUQ 代表取締役社長 野坂 章雄氏に基地局開設計画の認定書が手渡された。

柴山 昌彦 総務副大臣(左)とUQ 代表取締役社長 野坂 章雄氏(右)

現在提供しているWiMAX(802.16e)とWiMAX 2+には技術的に互換性がなく、新規に割り当てられる20MHz幅は全て「WiMAX 2+」専用となる。すでにWiMAXで利用している割り当て済み周波数(10MHz×3)についても、今後WiMAX 2+へと移行していく予定。

総務省に申請された開設計画によると、2015年9月より、割り当て済み周波数のうち20MHz幅を「WiMAX 2+」のキャリアアグリゲーション用に移行。これによって、最大450Mbps程度の通信速度を実現する。また、2018年4月以降には、割り当て済み周波数と今回割り当てられた全50MHz幅を「WiMAX 2+」用に利用することで、1Gbps超の下り通信速度を目指すとしている。

連続する50MHz幅を確保したUQ

2018年には下り1Gbps超を目指す

高速化にあたっては、「高度化MIMO」、「高度化変調方式(256QAM)」、「キャリアアグリゲーション」を導入する。高度化MIMOは、複数のアンテナを利用することで一度に多くの情報を送信できる技術。下り最大通信速度が、4×4で約2倍、8×8では約4倍に向上するという。

続く「高度化変調方式(256QAM)」は、周波数の利用効率向上を図る技術。256QAMを導入するには、法令改正が前提となっているが、現在利用されている64QAMよりも約33%の利用効率アップがみられる。

また、キャリアアグリゲーション(CA)は、異なる通信波を束ねることで、周波数が連続していなくても、広い帯域を確保できるため、高速通信が可能となる技術。20MHz+20MHzという束ね方によって、2015年9月以降の最大下り速度の上昇に寄与するという。