米Googleは7月24日(現地時間)、米カリフォルニア州サンフランシスコで開催されたイベントにおいて新型「Nexus 7」「Android 4.3 "Jelly Bean"」、そしてオンラインからのストリーミング映像をTVに出力可能なスティック型デバイス「Chromecast」を発表した。

新型Nexus 7ではプロセッサが従来のNVIDIA Tegra 3からQualcomm Snapdragon S4へと強化されているほか、メモリが2GBになり、500万画素の背面カメラが新たに搭載された。筐体は全体に薄型軽量化しており、本体左右のベゼル部分が細くなる一方、若干上下サイズが拡大しており、全体に細長い形状となっている。

新型Nexus 7の外観は従来モデルに似ているが、薄型軽量になり、左右のベゼル部分が細くなって縦長の形状となっている。色はブラックのみ

画面サイズは7.2インチで同等だが、解像度は従来の1280×800から1920×1200とフルHD対応へと強化されており、Netflix等で配信されている1080pコンテンツを標準で楽しめるようになった。OSは今回正式発表された新バージョンの「Android 4.3 "Jelly Bean"」が採用され、ペアレンタルコントロールなど機能制限付きマルチユーザーモードが追加されている。また4.3でBluetooth Smart(Bluetooth Low Energy:BLE)に初めて正式対応となった。

従来製品とのスペック比較

モデルは16GB、32GBのWi-Fi版に加え、4G LTEに対応した32GBの携帯ネットワーク版の3種類が用意される。価格はそれぞれ229ドル、269ドル、349ドルとなっている。まず30日よりBest Buy等での店舗販売がスタートし、数週間内にも4G LTE版の提供が開始されるという。4G LTEの対応キャリアはAT&T、T-Mobile、Verizon Wirelessで、米国外および他のキャリアでの対応状況は不明。なお、新型Nexus 7の販売地域に日本も含まれているため、間もなく提供に向けた正式アナウンスが国内でも行われるとみられる。

今回新カテゴリの製品となるChromecastは、大画面TV等のHDMIポートに挿入するスティック型のデバイス。YouTubeやNetflixなどのストリーミングデータをオンライン経由で中継する機能を持ち、これらはAndroidやiOSデバイスの各アプリを通じて制御できる。Chromecastの制御情報はオンラインで共有されているため、その接続内容をそのまま別のデバイスに引き継いで制御できるようになっている。価格が35ドルと非常に安価な点が特徴で、初期購入特典としてNetflixの3カ月無料サブスクリプションが付属する。発表同日よりGoogle Play、Amazon.com、BestBuy.comでのオンライン販売が開始されるほか、28日より米国Best Buy店舗での店頭販売が行われる予定。

今回発表されたスティック型デバイス「Chromecast」。オンライン上のデータをストリーミングでTV出力でき、AndroidやiOSなどのデバイスから制御可能