KDDIとコロプラは7月18日、位置情報ビッグデータを地方自治体の観光・地域振興に活用する「観光動態分析の実証実験」を行うと発表した。実験期間は同日より9月末まで。

実験には、三重県伊勢市、埼玉県、徳島県の3自治体が協力。観光客の位置情報データを元に、移動・滞在傾向を分析し、活用するという。

具体的には、観光エリアへの流入経路や、利用した交通手段の傾向を把握することで、観光客が安心かつ快適に観光を楽しめる交通環境の整備などに活用する。

また、観光エリアの周辺地域を含めた人口動態を分析することで、レジャー・宿泊施設の整備にも活用し、観光振興計画の策定と地域経済の活性化に利用していくとしている。

分析に利用される位置情報データは、KDDIが同社スマートフォン向けに提供している「auスマートパス」の「スタンプカード」機能を利用しているユーザーから取得する。

KDDIは、同機能の利用規約で「個人が特定できない形式に加工した上で第三者に提供する」ことに同意したユーザーの位置情報データを、コロプラに提供する。

コロプラでは、データを統計的に分析、レポート化して協力自治体へと提供する。なお、コロプラはKDDIより受け取ったデータを実証実験以外の目的で利用することはないとしている。

どこの地域から流入してきているかが色別でわかる

流入経路別来訪者数などをグラフ化

レポートは、流入経路をヒートマップの形式で表したり、「どの地域からの流入が多いか」などをグラフ化して自治体に提供するという。