米Mozillaは7月1日(米国時間)、同社が開発するモバイル機器向けプラットフォーム「Firefox OS」を搭載したスマートフォンが間もなく世界各地で提供開始されると発表した。ドイツのDeutsche Telekomなどが近日中にFirefox OS搭載スマートフォンの提供を開始する。

Firefox OSは、HTML5、JavaScript、CSSなどのWeb標準技術で構成されたモバイル機器向けのOS。同社が提供するデスクトップ版およびモバイル版のブラウザ「Firefox」の環境を拡張したものであるため、Firefoxが提供してきたセキュリティ、プライバシー、カスタマイズ、ユーザによるコントロールの機能がすべて利用できる。

通話やメッセージング、メール、カメラなどの携帯電話の必須機能ももちろん利用できる。FacebookやTwitterなどに対応するソーシャル機能など様々なアプリケーションを利用することも可能だ。

機能面では、ダウンロードせずに使うタイプとダウンロードして使うタイプのアプリケーションが利用できる点が特徴で、両方のアプリケーションを取り扱う独自マーケット「Firefox Marketplace」も用意されている。加えて、ダウンロードせずに利用するタイプのアプリを検索できる「適応型アプリ検索」機能を搭載。同機能では、好みのミュージシャン名を検索して、楽曲やコンサートチケットを購入できるWebサイトを表示したり、お気に入りの曲をすぐに再生したりすることができる。

今回同社は、ドイツのDeutsche TelekomとスペインのTelefonicaがそれぞれ、Firefox OS搭載端末「ALCATEL ONE TOUCH Fire」「ZTE Open」を近日中に提供開始することを明らかにした。他のFirefox OS採用企業も間もなく、それぞれの市場での提供開始の予定について発表するという。

なお、You Tube上にFirefox OSのデモビデオが公開されており、Firefox OS搭載スマートフォンが駆動する様子が確認できる。

Firefox OSのデモビデオ