帝国データバンクの速報によると、モバイルコンテンツ・ゲーム事業のインデックスは27日、東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

申請代理人は大塚和成弁護士ほか、監査委員は長島良成弁護士が選任されている。

帝国データバンクによると、インデックスは1995年9月に設立。携帯電話などのコンテンツ企画制作を展開し、2001年3月には店頭市場(現ジャスダック)に株式を公開した。その後は積極的なM&Aで事業を急拡大し、2005年8月期の年収入高は約107億600万円を計上。2006年には会社分割で新設した子会社に事業を移管し、商号をインデックス・ホールディングスに変更。グループ持ち株会社となり、2008年8月期の連結収入高は約1,235億3,500万円を計上していた。

しかし、その後は業績が急激に悪化。グループ各社の再編・統合を進める一方、2009年3月には日本振興銀行との間で株式相互保有による資本提携を行い、2010年1月から中小企業振興ネットワークに加盟したものの、日本振興銀行の経営が悪化したため同年7月に脱退した。その後、連結子会社のインデックスおよびゲーム関連のアトラスを吸収合併し、2010年12月にはインデックス・ホールディングスからインデックスに商号を変更。以後もグループの再編を進め、2012年8月期の連結収入高は約183億1,500万円、単体では年収入高約108億3,300万円に落ち込んでいたという。

そのような状況の中、循環取引で売り上げや利益を水増しした粉飾決算を行っていたとして、2013年6月12日に証券取引等監査委員会が金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで、同社本社や関係先の強制調査を実施。債務超過を回避し、株式上場を維持するために、関連会社や取引先など100社以上が循環取引に関わっていたなどともいわれ、急激な信用収縮が起こり、自主再建が難しくなった。

負債は約245億円。

インデックスは今後、裁判所および監査委員の監督の下、事業を継続し、再建を図る。同社は、デジタルゲーム事業をはじめとする事業自体は順調に推移しているほか、スマートフォンなどの普及により、ソーシャルゲームなど提供可能なサービス領域は、今後も成長が見込まれると予測。同社は、同社事業の事業価値を毀損させることなく再建を実現させるため、迅速にスポンサーを募集・選定の上、事業譲渡を実施することを検討しているという。

なお、今年に入って上場企業の倒産は、東京カソード研究所(東京都、3月民事再生法、ジャスダック)に次いで2社目。負債額は、カブトデコム(北海道、4月特別清算、負債5,061億円)に次いで2番目となる。