2014年12月に開業する「マルハン松竹六区タワー」のイメージ

合資会社「TOKYO 六区 CITY」は27日、台東区の浅草六区地区 地区計画に基づいた再開発である「TOKYO 六区 CITY『浅草六区再生プロジェクト』について発表。同プロジェクトの第一弾として、2014年12月に「マルハン松竹六区タワー」の開業を予定している。

浅草のシンボル「凌雲閣」復活

浅草のシンボルタワー「凌雲閣」 提供:EDO.net

「TOKYO 六区 CITY」はマルハン、松竹、アミューズ、セグラス グループホールディングスの4社が合資会社として4月18日に設立。施設運営のみならず、各企業が強みを持ち寄ることで、エンターテインメントを中心とした旅行・飲食・ホテル・ショッピングなど、街一帯を捉えた複合型エンターテインメント事業を展開する。

2014年12月に開業となる「マルハン松竹六区タワー」は、浅草のシンボルタワーであった「凌雲閣(りょううんかく)」をビルの角に模した地下1階、地上8階の建造物を予定している。「凌雲閣」は明治期に建造されたタワー型ビルだが、関東大震災の影響で解体となった。

このシンボルタワーを外観にデザインするとともに、「マルハン松竹六区タワー」によって、エンターテインメントの聖地として栄えたかつての浅草六区の再生を目指している。この「凌雲閣」部分は、実際の「凌雲閣」を85%の寸法にしてデザインし、建物内には当時の雰囲気が感じられるような展示も予定している。

浅草発、世界目線のエンターテインメント

タワー内には3階層にまたがる遊技場や、500席対応で映画も上演できる中劇場、300席対応の小劇場のほか、飲食店なども展開。ゼネラルプロデューサーであるアミューズ代表取締役会長の大里洋吉氏は、「舞台を中心としたエンターテインメントを提供していくが、外国人観光客も楽しめるよう、現在、世界を目指すノンバーバルコンテンツなどの新しいエンターテインメントも作りつつある」と言う。

右から3番目が韓俊代表取締役社長、その右隣が大里洋吉ゼネラルプロデューサー

また、「TOKYO 六区 CITY」の代表取締役社長の韓俊氏(マルハン取締役副社長)は、「初年度は200万人の来場者を目標としている。平成22年度に台東区が行った調査では、観光客の浅草滞在時間は2.5時間だが、東京スカイツリーなどという浅草周辺施設やプロジェクトと力を合わせることで5時間滞在にまで拡大し、魅力とにぎわいのある観光拠点として再生を目指す」とコメントした。