Texas Instruments(TI)は、同社の急速充電技術「MaxLife」を採用し、単一セルリチウムイオンバッテリの急速充電とバッテリ駆動時間の延長を実現する2つの新しい電池残量計IC「bq27530」と「bq27531」を発表した。

アルゴリズムに同社の電池残量計技術「Impedance Track」をベースにしたMaxLife技術は劣化モデリング・システムの採用により、放電サイクルごとに発生するバッテリ駆動時間の減少を最小限に抑え、バッテリ寿命を延長することが可能であり、同社のラボテストにて、バッテリ駆動時間の最大30%の延長と充電時間の最小化を実現することを確認したという。

2製品は、同社の充電IC「bp24160/27531」とそれぞれ組み合わせて使うことで、残量計が充電ICを直接制御することができるため、自由度の向上が可能になるという。そのため、ソフトウェアの負担軽減、バッテリの安全性とセキュリティの向上、放熱管理の向上が実現できるようになるほか、充電アルゴリズムを柔軟に変更し、既存のさまざまな方式だけでなく、新しい大容量バッテリのサポートも可能になると同社では説明する。

なお2製品ともに、2mm×1mm×0.65mmの15ピンWCSPですでに量産出荷を開始しており、1000個受注時の単価(参考価格)は1.80ドルだという。

電池残量計IC「bq27530/27531」と対応チップセットのパッケージイメージ