内閣府は7日、2013年4月の景気動向指数(CI、速報)を発表した。それによると、現在の景気とほぼ一致して動く「一致指数」(2005年=100)は前月比で1.0ポイント上昇し、94.8となった。上昇は3カ月連続。

景気の先行きを示す「先行指数」は、前月比1.3ポイント上昇の99.3となり、5カ月連続の上昇。遅れて動く「遅行指数」は、同1.0ポイント低下の86.8となり、2カ月ぶりの下降となった。内閣府は基調判断を「下げ止まりを示している」に据え置いた。

一致指数を構成する11系列のうち、前月比上昇に寄与したものは8系列、低下に寄与したものは2系列。このうち、生産指数(鉄工業)は前月比1.7%増、鉄工業生産財出荷指数は同0.3%増、大口電力使用量は同0.9%増、耐久消費財出荷指数は同7.6%増、所定外労働時間指数(調査産業計)は同1.2%増、有効求人倍率(新規学卒者除く)は同0.03ポイント増、商業販売額(小売業)は前年同月比0.2ポイント増、商業販売額(卸売業)は同1.6ポイント増となった。

一方、投資財出荷指数(輸送機械除く)は前月比3.8%減、中小企業出荷指数(製造業)は同2.5%減少した。なお、営業利益(全産業)については現時点(2013年6月7日)では算出に含まれていない。

一致指数の推移(出典:内閣府Webサイト)

先行指数を構成する11系列のうち、上昇に寄与したものは6系列、低下に寄与したものは3系列、未発表は2系列。このうち、鉄工業生産財在庫率指数は前月比4.3ポイント増、新設住宅着工床面積は同4.4%増、消費者態度指数は同2.6ポイント増、日経商品指数(42種総合)は同0.1%増、長短金利差は同0.06ポイント増、東証株価指数は同8.0ポイント増となった。

それに対して、最終需要財在庫率指数は前月比5.7ポイント減、新規求人率(新規学卒者除く)は同0.1%減、中小企業売上げ見通しD.I.は同1.0ポイント減少した。

遅行指数を構成する6系列のうち、上昇に寄与したものは1系列、低下に寄与したものは3系列、未発表は2系列。このうち、常用雇用指数(調査産業計)は前年同月比0.2ポイント増となった。

一方、家計消費支出(全国勤労者世帯、名目)は前年同月比6.3ポイント減、法人税収入は前月比5.2%減、完全失業率は同0.05ポイント増加した。

景気動向指数は、生産、雇用などさまざまな経済活動での重要かつ景気に敏感な指標の動きを統合することで、景気の現状把握や将来予測に資するために作成された総合的な景気指標。