2011年にLulzSecが展開した「AntiSec」の下で、企業や組織のシステムに不正侵入したとして罪に問われていたJeremy Hammond被告(28歳)は5月28日、コンピュータ犯罪取締法を侵害したとする罪状を認めたことを発表した。

Hammond被告は2012年3月、米イリノイ州・シカゴで逮捕された。容疑は、米国の民間の情報機関で影のCIAと呼ばれることもあるStratforなどへのハッキング。この事件で、LulzSecはStratforのシステムに侵入して約500万通もの電子メールを不正に取得し、WikiLeaksに漏らしたとされている。

Hammond被告は今回、AntiSecイニシアティブに協力して2011年のStratfor不正侵入などいくつかのハッキングを行ったことを認めた。なお、Hammond被告の逮捕には、LulzSecのリーダー格だった"Subu"ことHector Xavier Monsegur被告の協力があったといわれている。

Hammond被告は政治活動家を名乗っており、「政府や企業が隠れて何をやっているのか知る権利があると信じている」と、Stratforなどのシステムへの不正侵入を行った理由を述べている。これまで無罪を主張してきたが、もし敗訴した場合に最大で30年の禁固刑の可能性があることなどから、罪を認めることが現実的な方法だと判断したと説明している。これにより、刑は最大で10年となり、他の起訴も免れることができるという。

Hammond被告の釈放を求めるWebサイトによると、Hammond氏の家族がChange.orgで展開している減刑の慈悲を求める電子陳情に、7時間で570件の陳情が集まったと報告している。

Jeremy Hammond被告を支援するWebサイト