シャープは5月27日、ワンセグ放送受信方式を採用し、低消費電力化と小型化を実現した緊急警報放送受信モジュール「DU6J9ZP0146/DU6J9ZP0145」を開発したことを発表した。

緊急警報放送は、地震など大規模災害が発生した場合に、放送局が地域住民の生命・財産を保護する目的で臨時に行う放送だが、同放送の受信には、家電機器などの電源が入っているか、または待機状態であることが必要なため、消費電力が高くなることが課題となっていた。

同モジュールは、ワンセグ放送受信方式を採用することで、待機時の消費電力をDU6J9ZP0146では10mWとすることに成功しており、例えば、テレビに搭載した場合、従来のフルセグ放送受信方式に比べ、チューナの消費電力は約1/50へと低減させることが可能になったという。

また、ワンセグチューナとマイコンを1パッケージ化したことで小型化が図れ、家電機器などへの組み込みも容易となっているほか、DU6J9ZP0145には、加速度センサを搭載しているため、緊急警報放送の受信に加え、テレビが地震などで転倒した場合に自動的に電源を切ることもできるようになっているという。

なお、2製品ともにすでにサンプル出荷を開始しており、サンプル価格は3000円。量産出荷は7月末日を予定している。

シャープが開発した緊急警報放送受信モジュール。左がDU6J9ZP0146、右がDU6J9ZP0145