森下仁丹は5月24日、独自の機能性食品素材「ザクロエキス」に「抗糖化作用」および「抗アレルギー作用」があることを確認したと発表した。

同成果は、同社と川崎医療福祉大学の長野隆男 教授、岡山県立大学の伊東秀之教授、城西大学の和田政裕 教授らによるもの。詳細は「第67 回日本栄養・食糧学会大会」にて発表された。

糖によって体内のタンパク質が変化する糖化は、糖尿病の合併症をはじめとしたさまざまな疾患を引き起こす原因となるばかりか、肌の弾力性の低下や黄ばみ・くすみの原因の1つであるとも言われていることから、糖化を抑え、コントロールすることは、疾患の予防やアンチエイジングに有効であると考えられている。今回の研究では、糖尿病を自然に発症するマウスにザクロエキスを長期間投与し、血中タンパク質の糖化の様子を観察、その結果、ザクロエキスの投与で、血中タンパク質の糖化が抑制されていることを確認したというもので、これによりザクロエキスの摂取により、体の糖化を防ぐことがができる可能性が示されたこととなる。

また、ザクロの機能性について検討を進めたところ、新たにアレルギー軽減作用を確認したという。実験では、マウスに人為的にアレルギーの一種である接触性皮膚炎を発症させ、ザクロエキスが体内の免疫に関係する細胞にどのように影響するかの観察が行われた。その結果、ザクロエキスを与えたマウスでは、接触性皮膚炎の発症を抑えるタンパク質を分泌する細胞の数が増加し、接触性皮膚炎の症状が抑えられることが確認されたという。

なお、同社では、長年の生薬研究のノウハウを活用し、健康に役立つ素材の研究開発を進めており、今後も確かなエビデンスのもと、安心で安全な商品を利用してもらえるよう安全性・信頼性の向上を図っていきたいとしている。