そごう美術館、朝日新聞、神奈川新聞は、ファッションやインテリア、ライフスタイルに至るまで美しさを追求した提案をし、女性たちから支持された中原淳一の大回顧展「生誕100周年記念 中原淳一展」を開催する。開催期間は6月1日~7月15日まで、開場時間は10:00~20:00(入場は閉場30分前まで)。会場は神奈川県・横浜市のそごう美術館。入場料は大人1,000円、大学・高校生800円、中学生以下は無料。

裏表紙原画 (「きものノ絵本」)(部分) 1940年

表紙原画 (「ひまわり」第5巻第5号) 1951年

生誕100周年を記念する同展は、初公開となる「ひまわり」表紙原画3点をはじめとした雑誌の表紙原画、スタイル画、人形、雑誌の付録など約400点を展覧する大規模な回顧展となっている。ファッションデザイナーの丸山敬太が再現した中原デザインのシンデレラのドレスが展示されるほか、「少女の部屋」をテーマに彼が提案した三畳間なども登場する。

なお、中原淳一は1913年香川県生まれ。1932年に創作人形の個展を開催したのを契機に、雑誌「少女の友」の挿絵画家となった。終戦直後、身の回りの気遣いをする余裕も持てない女性たちの現状に心を痛め、「それいゆ」(1946年)、「ひまわり」(1947年)といった雑誌を創刊し、女性たちに美しく賢くあってほしいという理想を掲げ、外見的な美しさのみならず、内面も磨くよう説いた。これらの雑誌の編集長としてはもちろんのこと、イラストレーター、ファッションデザイナー、ヘアメイクアーティスト、スタイリスト、インテリアデザイナー、プロデューサー、人形作家、作詞家など、その活動は多岐にわたる。