絵本表紙『スイミー』好学社

Bunkamura ザ・ミュージアムは6月22日~8月4日まで、「レオ・レオニ 絵本のしごと」を開催する。

絵本原画のほか、油彩や版画・彫刻も展示

同展は、生誕100年を迎えた絵本『スイミー』で知られる作家レオ・レオニの「絵本のしごと」を紹介する企画展。

レオニの遺族とアメリカのエリック・カール絵本美術館から、絵本原画約100点とともに、幻想の植物群を描いた「平行植物」シリーズ、メキシコへの旅の体験を基に描いた「仮面」のシリーズなど、油彩や版画、彫刻、資料約30点を出品。4つのテーマにわけて、「色の魔術師」と称された同氏の作品世界を紹介する。

同展の第1章「個性を生かして ちょっぴりかわり者のはなし」 では、70歳目前のレオニが自身の生涯を重ねて作り上げた、絵描きになったネズミの物語『マシューのゆめ』を展示。第2章「自分は自分 みんなとちがうことはすばらしいこと」では、同氏が生涯追い求めた「自分は一体何者なのか」をテーマに、『じぶんだけのいろ』『ペツエッティーノ』といった作品を紹介する。

「マシューのゆめ」 1991年 Matthew’s Dream (c)1991 by Leo Lionni / Knopf Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family

ベルリンの壁崩壊時の絵本も

第3章「自分を見失って よくばりすぎはよくないはなし」では、1970年代からレオニが取り組んだ「平行植 物」シリーズを公開。版画や油彩画、彫刻へと豊かな展開を見せた、同シリーズの作品を紹介する。

「メデタシ」1973年「平行植物」シリーズより Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family

第4章「知恵と勇気 ちいさなかしこいゆう者たちのはなし」は、小さな生き物たちが知恵と勇気で苦難を乗り越える作品を紹介。ベルリンの壁が崩壊した1989年に発表された絵本『どうするティリー?』でも、野ねずみティリーが、壁の向こう側を見たいと奮闘する様子が描かれている。

開催期間は、6月22日~8月4日。会期中無休。時間は10時~19時(毎週金・土曜日は21時まで・入館は30分前)。入館料は当日一般1,300円、大学・高校生900円、中学・小学生600円。前売り券(6月21日まで販売)は一般1,100円、大学・高校生700円、中学・小学生400円。Bunkamura チケットセンターほか、主要プレイガイドで販売している。