ミクシィは15日、新役員人事を発表。笠原健治社長が退任し、後任として執行役員 経営企画室長の朝倉祐介氏が代表取締役社長に就任する。笠原氏は退任後、代表権のない会長として新規事業の立ち上げに専念するという。6月25日の株主総会での決議を経て正式に決定する。

笠原氏は1999年の設立以来、「Find Job !」や「mixi」をはじめとするサービス立ち上げ、展開してきた。退任の理由として、ミクシィではスマートフォンの拡大や、オンラインコミュニケーションの多様化といった環境や時代に適応し、また時代の変化に先がけて変革を続けるために、経営トップの若返りを図ると説明する。

退任に当たって笠原氏は、「過去に4つのサービスを立ち上げてきた経験から、0を1にする新規事業の立ち上げに最も価値を発揮できると思っています」とコメント。今後はその知見を活かし、新規事業の立ち上げに専念するとともに、会長として意思決定に携わるという。

後任の朝倉氏は、マッキンゼーやネイキッドテクノロジーを経て2011年に入社。2012年4月から社長室長、同年7月から現職の執行役員 経営企画室長に就任し、事業開発・経営戦略の策定を担当するとともに、ユーザーファーストの推進やユニット制の導入等を主導してきた。

朝倉氏について笠原氏は「大手コンサルティングファームとネットベンチャーの社長という2つの経験の持ち主で、常に冷静でありながらそして時には情熱的に、物事をバランスよく判断いたします。起業家精神が旺盛で、ロジカルとエモーショナル両面を併せ持つ人物です。また、30歳と非常に若いのも魅力的」としている。

朝倉氏は「笠原は私にとって、同時代の最先端を走るヒーローであり、強い憧れを感じた人物です。これほどまでに強く憧れた企業であり、また1ベンチャー経営者として途方もなく大きな存在であったミクシィのバトンを受け継ぐということに、強い責任を感じると同時に、今まで以上に社業発展に尽力する覚悟でおります」とコメントしている。