アニメ映画『聖☆おにいさん(セイントおにいさん)』の初日舞台あいさつが10日、東京・新宿バルト9で行われ、声優を務めた俳優の森山未來と俳優でミュージシャンの星野源が出席した。

左から、森山未來、星野源

全国公開中の同作は、2006年から『モーニング・ツー』(講談社発行)で連載中の中村光の同名ギャグ漫画を高雄統子監督がアニメ化した作品。世紀末を無事に終えた新しいモノ好きで浪費家のイエス(森山)と自分とお金に厳しいブッダ(星野)は、東京・立川でルームシェアを始める。2人は素性を隠しながら日本の生活を満喫するが、大家や近所の子どもたちに怪しまれながら、あちこちで奇跡を起こしてしまう――というストーリーで、星野は主題歌『ギャグ』も務めている。

声優初挑戦の森山と星野だが、星野は「アフレコの時はアニメが出来て無かったので、想像しながら演じた。通して観ると深みがあって印象が全然違う」と感想を語り、森山は「これ言って良いのかな?実は、ずっと編集を繰り返していたらしく、完成披露の時と内容が全然違うんです」とアピール。続けて、「今日は打ち上げがあるけど、100人くらい集まるみたい」と打ち明けると、星野は「俺が聞いたのは190人。それだけの人が関わった作品なので、主題歌の『ギャグ』は、絵を描く人へのリスペクトの歌になった」と笑顔を見せた。また、アフレコについて、星野は竜二役の声優・立木文彦と共演した時を振り返り、「『隣に"マダオ"がいるよ!』って(笑)。とにかく勉強になりました」と刺激を受けたようで、森山も「それまでフワフワやってたけど、『あっ、これが声優の現場なのか!』と思った」と感嘆していた。

同作は、日本でバカンスを過ごすイエスとブッダの物語だが、日本の良い所を聞かれた森山は「日本に生まれて良かったと思うことはいっぱいある。特に、日本の料理はすごいと思う」と話すと、昨年12月にくも膜下出血の手術を受けた星野も「入院中、久しぶりにご飯を食べた時は、白米だけで美味しかった。他の国では無い事かも」と同調し、加えて「イエスはキャピキャピしてるから、メイド喫茶に行って文字が書いてあるオムライスを見せたら喜びそう。日本にしか無いよね?」とニンマリ。また、同作について「深夜とかでやれないかな?」(森山)、「毎週やりたいよね」(星野)とテレビアニメ化にも期待を寄せた2人は、サプライズで原作者の中村から本人たちをイエスとブッダにしたイラストを贈られ、星野は「すげー! 鳥肌が立った。ありがとうございます」と歓喜し、森山は「俺、スタイル良いな~。家に飾りたい」と思わぬプレゼントに笑顔を見せた。