京セラ丸善システムインテグレーション(KMSI)は5月9日、4月に開設された創価大学(東京都八王子市)の看護学部に、電子教科書配信サービスを導入したことを発表した。

発表によれば、看護学部の開設にあたり創価大学では、ICT化が急速に進む医療・看護の現場で的確に対応できる看護師を育成したい、そして時と場所を選ばず学習できる環境を提供したいという要望を持っていたという。その実現に向けて、看護学部の新入生全員にノートブックPCを貸し出し、KMSIの電子教科書配信サービスの導入を決定した。

電子教科書配信サービスでは、講義等で使用する教科書や教材など複数の出版社から提供されたコンテンツを電子化し、セキュリティ対策を配慮して管理、配信まで提供する。閲覧ページや時間などの学習ログを取得するため、最適な教育教材の開発などの質の向上を図ることができるという。

電子教科書配信サービスのイメージ

システムとしては、複数の大学で電子学術書籍の配信に利用されている「BookLooper」を採用した。メモ・マーカー・全文検索などの学習支援のほか、DRM・決済などの電子書籍利用に必要な機能が盛り込まれている。

今回のサービスは、PC、iPad/iPhone、Androidなどに対応し、デバイスに依存しないことが特徴。ダウンロード形式の配信であるため、ネットワーク環境が整っていないところに持ち込んで学習することも可能であるという。授業の方針に合わせて、紙と電子を使い分けることができ、講義資料を配信する機能も備えているとのことだ。

KMSIでは、今回の導入実績を基に、教育機関への電子書籍・雑誌・教材などの普及を促進していくと述べている。