ソニーは5月8日、指名委員会を開催し、次期取締役候補を決定した。前CEOのハワード・ストリンガー氏と、社長や副会長を歴任してきた中鉢良治氏の退任し、新任として日本マクドナルドの原田泳幸氏が選ばれる予定。

ストリンガー氏は、米CBS放送部門でプレジデント、米TELE-TVでチェアマン&CEOを歴任した後、1997年に米ソニーの社長に就任。1999年に日本のソニーの取締役に就任して以降、ソニーの経営に深く関わってきた。2005年には代表執行役兼取締役としてソニーグループの会長兼CEOに選任されたが、2012年に現・社長兼CEOの平井一夫氏に代表執行役の地位を譲り、取締役会議長となっていた。

中鉢氏は1977年の入社以来、ソニーの技術部門を支え、2004年に執行役副社長に就任。2005年にストリンガー氏と同じく代表執行役兼取締役に選任され、社長としてストリンガー体制を支えてきた。

社外取締役に就任する原田氏は、アップルコンピュータ・ジャパン(当時)でマーケティング部門担当の取締役や米アップルで副社長などを歴任した後、2004年に日本マクドナルドホールディングスおよび日本マクドナルドの取締役副会長兼社長兼CEOに就任。その高い経営手腕が評価されてきた。

ほかに、米マサチューセッツ工科大学 メディアラボ所長の伊藤穰一氏およびSony Network Entertainment International LLC 元プレジデントのティム・シャーフ氏の就任が、また謝正炎(サンヤン・シェー)氏およびローランド・ヘルナンデス氏の退任も予定されている。

いずれの人事も、6月20日に開催予定の定時株主総会での承認決議を経て決定となる。平井氏ほかの取締役は留任する予定。