プジョー・シトロエン・ジャポンは、2013年パイクスピーク・ヒルクライム(6月30日開催)に参戦するマシン「208 T16 パイクスピーク」の詳細を発表した。エンジン出力875PSに対して車重は875kgで、パワーウエイトレシオが1PS/1kgと驚異的なスペックだ。

「208 T16 パイクスピーク」

世界で最も過酷なヒルクライムコースであるパイクスピークは、スタート地点が標高2,865mもあり、ゴールは標高4,301m。NAエンジンの場合、標高100mごとに1%パワーダウンするといわれており、スタート地点ですでに30%近いパワーダウンが発生してしまう。

こうした特殊なレースに対応するため、プジョー・スポール(プジョーのレース部門)は耐久レース用のツインターボV6をベースにエンジンを開発。パワーはF1マシンをもしのぐ875PSに達する。ステアリングを握るWRC9連覇のドライバー、セバスチャン・ローブ選手でもこのパワーを操るのは難しいため、今回のマシンでは軽量化も最大限行われた。

驚異的なスペックとなり、軽量化も最大限行われたという

その結果、車重はわずか875kgとなり、パワーウエイトレシオは驚異的な1PS/1kgとなった。マシンのハンドリングができる限り機敏になるように、チューブフレームで作ったマシンの重量配分には細心の注意が払われ、エンジンはリアミッドシップに搭載される。

ボディの空力にも特徴があり、独特のきわめて巨大なリアウイングとフロントスプリッターを装備する。可能な限りタイヤのグリップを得るため、ダウンフォースを極限まで追求したエアロダイナミクスとなっている。