歌舞伎役者で俳優の市川海老蔵が26日、東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールで、第1回自主公演『ABKAI-えびかい-』の製作発表会見を行なった。

自主公演『ABKAI-えびかい-』の製作発表会見を行なった市川海老蔵

これまでも成田屋のお家芸"歌舞伎十八番"の復活上演や新作歌舞伎の上演を行なってきた市川。歌舞伎役者として30年目を迎え、初の自主公演に挑戦する市川は、"歌舞伎十八番"のうち『蛇柳』を舞踊劇で復活させ、脚本を宮沢章夫、演出を宮本亜門が手掛ける新作歌舞伎『疾風如白狗怒涛之花咲翁物語。~はなさかじいさん~』を合わせて上演する。『ABKAI-えびかい-』は、東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで、8月3日から公演予定。

市川は「すごく面白い台本が出来上がって、私もすごく楽しみ。枯れ木に花が咲くところを見て欲しい」とあいさつし、「本当はじいさんをやりたかったけど、作っていくうちに狗がメインになった」と狗役のほか早着替えで様々な役を演じることを明かした。日本の昔話を歌舞伎で演じることについて「何で無いんだろう? とずっと思ってました。みんなが知っている話を歌舞伎でやることで、少しでも若い人が観てくれれば」と語った市川は、"歌舞伎十八番"に関しても「自分の主催する公演で古典をやることは、使命であり運命。僕がやらなくちゃいけないと思ってる」と意気込みを。また、会見には宮沢と宮本も出席し、宮本が「驚きとワクワクがある作品。劇場に来た人の心を桜でいっぱいにしたい」と話すと、市川は「今後もこの2人を道連れにやっていきたい」と第2回以降もこのタッグで公演することを希望し、宮沢と宮本は快く承諾していた。

会見後、報道陣の取材に応じた市川は、「自主公演ということで、いつも以上に気を遣ってる。家が近くて走って来れるから、遅刻しなくていいですね」と話し、「枯れ木に花が咲くシーンって、すごくロマンチック。視覚的に見てみたいという気持ちです」と新作歌舞伎に楽しみにしている様子。先月22日に妻・小林麻央との間に第2子の長男が誕生した市川だが、「大人になってお爺さんになってもおかしくない名前にしました。雑誌で言われてる占い師じゃなくて、僕が決めた」と追々名前を発表することを明かし、「生まれてから18日目で睨まれました。なかなか凄い目付きでしたよ」と跡取り息子の様子を笑顔で報告。また、市川は今月9日から初めてのブログを開設しており、1日に多い時で10回程度も更新していることを突っ込まれると「やるつもりは無かったんですけど。他の人のブログを見たことが無いから、どのくらいが普通なのか分からない。減らさないといけないな」と苦笑いしつつ、カメラを構える報道陣を写真に撮って早速ブログを更新していた。