狩衣姿の鍋冠乙女が筑摩神社まで列を作る

滋賀県米原市で日本三大奇祭の一つと言われる「鍋冠祭り(なべかんむりまつり)」が行われる。会場は同市内の筑摩神社。開催日は5月3日(金・祝)。

この祭りは、張りぼての鍋を被り、狩衣を身にまとった少女のほか、神官と猿田彦(先導の神様)を先頭にした総勢200人が琵琶湖畔の「お旅所」から筑摩神社までの約1kmをねり歩くというもの。

当日は、12時ごろから筑摩蓮沼会館で準備、14時ごろに「筑摩のお旅所」を行列が出発、16時ごろに、筑摩神社の本殿に参進となる。なお、スケジュールは目安とのこと。

平安時代から続く祭り

祭の起源ははっきりとしていないが、舞台である筑摩神社の祭神が、御食津大神(みけつのおおかみ)・宇迦之魂神(うかのみたまのかみ/稲荷神)・大年神(おおどしのかみ)という食物をつかさどる神様であることや、平安時代に食物を掌る機関があったことから、神に食物を供える土鍋を贖物(しょくぶつ/身の穢れを代わりに負わせる)としたのが始まりと伝えられている。

平安時代初期の歌物語、「伊勢物語」の百二十段には「近江なる 筑摩の祭 とくせなむ つれなき人の 鍋のかず見む」と詠まれており、そのころから平安貴族に知られるお祭りだったことがうかがえる。

詳細は、滋賀県公式観光サイトを参照のこと。