日立製作所、日立ソリューションズ、日立システムズの3社は4月15日、それぞれ独自に開発・販売していた中堅・中小規模の製造・流通・小売業向けのERP製品群を統合し、新たに体系化されたERPソリューション「FutureStage」として連携・販売することを発表した。出荷開始は7月1日の予定。

中堅・中小企業のERPパッケージ導入率は、年商1,000億円以上で8割、年商50億円以上でも5割を超える。そのため最近では、企業の規模や導入予算に合わせて、必要なシステムを選択的に導入する方法が主流になりつつある。そこで日立3社は、新しいFutureStageに加えて、既存の大手企業向けのERPパッケージもラインナップとして揃え、ブランド力と市場競争力を高めて事業を拡大したいとしている。

具体的には、製造・流通業向けERPパッケージである「GEMPLANET Ver.2」(日立製作所)、「Fit-ONE」(日立ソリューションズ)、「TENSUITE」「e-RetailSeries」(日立システムズ)という製品群を統合することになる。

FutureStagは、販売管理・生産管理・財務会計・管理会計・人事給与などの業務を、製造・流通・小売といった業種に合わせて体系化しており、単体の導入から可能。事業の拡大や多様化に合わせて、組み合わせていくことができる。

FutureStageのシステムラインアップ

今後3社は、FutureStage製品を共同あるいは分担して開発し、このほかの日立グループ各社が持つソリューションにも適用していく予定。なお販売目標として、2015年に300億円という数値を掲げている。