キヤノンソフトウェアは、アマゾンウェブサービス(以下、AWS)上で稼働するクラウドアプリケーション開発基盤「Web Aviator(ウェブアビエーター)v1.2.0」の提供を4月5日より開始すると発表した。

「Web Aviator」概要

「Web Aviator」はWebアプリケーションの開発ツールと実行エンジンをAWSの仮想環境に搭載したクラウドアプリケーション開発基盤で、AWSの仮想サーバを利用することにより従来の環境構築の手間、コスト、時間といった問題を一気に解決。PCでもスマートデバイスでも稼働できるマルチブラウザ対応のWebアプリケーションを、WebブラウザでGUIツールにより画面やロジックを定義するだけで開発でき、すぐに本番配備ができる。

「Web Aviator」稼働環境の全体像

新版では、ターゲット層を従来のエンタープライズ市場からさらにB2C市場にまで広げ、クラウドを使った社内外や取引先、顧客とのコラボレーションが実現できる。

主な機能強化は、認証に関する「認証不要な公開サイト構築」「認証機能の強化」で、認証なしのアプリケーションに対応し、公開アンケートサイトやキャンペーンサイトなど、不特定多数ユーザー向けのアプリケーションを作成可能になる。また、SAML認証に対応することでSSO(シングルサインオン)やActive Directoryとの連携を実現したほか、「認証に失敗したユーザーをロックする」「アプリケーションの利用時間を制限する」など独自のロジックを記述でき、アプリケーションレベルでのセキュリティを確保した。

スマートデバイス向け表示機能の強化では、「スマートデバイス自動判別表示」としてPC用・タブレット用・スマートフォン用の3種類のフォームを定義し、実行時にはアクセスしたデバイスに応じ自動的に最適なフォームの表示が可能になる。

「表示時のサイズ自動調整」ではモバイルデバイスの画面サイズの差異を吸収し、ストレスなくジャストフィットさせて利用するために、フォームを画面の幅に合わせて自動的に拡大・縮小して表示可能。「画面レイアウト強化」では、項目を複数配置したセルをグリッド上に表示するセルグリッドウィジェトが追加。フリックやタップといった従来の機能に加え、縦横に並んだ画像の一覧に対して、上下左右にスワイプ操作を行うことでページ単位にスクロール可能となる。

「スマートデバイス自動判別表示」

その他の機能強化は、動画をインライン表示できるようになり、自動再生(autoplay)やループ再生、コントロールバーの表示/非表示など柔軟な設定を実現した。

「動画表示」

キヤノンソフトは、本製品を大手・中堅のSIベンダーを中心に拡販し、2015年までに売上10億円(導入に関連するシステム開発も含む)を目指す。