米Cisco Systemsは4月3日(米国時間)、フェムトセルなどの開発・提供を行う英Ubiquisysを買収する計画を発表した。買収金額は3億1000万ドル。Ciscoはこれにより、モビリティ戦略を強化する狙いだ。

Ubiquisysはフェムトセルや小型基地局を開発する通信技術ベンダーで、この市場では大きなシェアを持つ。3G/LTE/W-iFiに対応するマルチモードを特徴とし、モバイルオペレーターなどのネットワークプロバイダはネットワークカバレージを補強できる。

これに加え、基地局/ネットワークの制御や管理を自動化するSON(Self Organizing Network)技術も開発している。日本のソフトバンクモバイルも同社の小型基地局技術を利用している。

CiscoはUbiquisysを取得することで、自社モビリティポートフォリオを強化する。同社はこのところモバイルネットワーク分野で、ポリシー管理のBroadhop、SONのIntucellなどの企業を買収しており、Ubiquisysはその延長となる。スマートフォンやタブレットの利用者が増加する中、データ需要の急増への対策として「小型基地局はコスト効率の高い手段の1つ」とCiscoは説明。買収により既存のモビリティポートフォリオとWi-Fi専門技術を補完し、包括的な小型基地局ソリューションをサービス事業者に提供する、と買収の目的を説明している。

取引は、Ciscoの会計年度2013年第4四半期(2013年5月-7月)に完了を見込む。