日本分析機器工業会(JAIMA)と日本科学機器協会(JSIA)は、日本が誇る分析技術/分析機器や科学機器および、日本国民の生活・経済・教育・文化に貢献した分析技術/分析機器や科学機器を文化的遺産として後世に伝えることを目的に2012年度より実施している「分析機器・科学機器遺産」認定制度の第2回目となる募集を開始したことを発表した。

第1回となった2012年度は20件が認定されたが、今回は15件程度の認定が行われる予定で、認定候補を広く一般から募集する形となる。もし認定されれば、遺産の保存については、要望がある場合、1件当たり最高10万円を限度に保存助成金を支給する予定だという。

認定基準は、原則として国内に現存するものの中で、下記のいずれかに該当するものだという。

1. 分析計測技術・機器ならびに科学技術・機器の発展史上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で、重要な意義を持つもので、次の基準を満たすもの

  • 対象とする科学技術及び機器の発展の重要な側面及び段階を示すもの
  • 国際的に見て日本の科学技術及び機器発展の独自性を示すもの
  • 新たな科学技術及び機器分野の創造に寄与したもの

2. 国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えたもので、次の基準を満たすもの

  • 国民生活の発展、新たな生活様式の創出に顕著な役割を果したもの
  • 日本経済の発展と国際的地位の向上に一時代を画するような顕著な貢献のあったもの
  • 社会、文化と科学技術及び機器の関わりにおいて重要な事象を示すもの

認定対象の分類は、原則、「保存、収集された機器」もしくは「歴史的意義のある技術や機器の関連文書並びに試料類」となっており、申請資格は認定対象品の所有者が原則となっている(なお申請にあたって、所有者が製作者でない場合、製作者と協議し、了承を得れば良いという)。

提出先は日本科学機器協会で、提出期限は2013年5月21日まで。提出方法はEメール(画像サイズは2MBまで)で、応募数は1施設/個人から2件までとなっており、自薦の理由、製品などの画像および必要であれば補足資料などを規定の応募用紙に記入し、提出する形となる。

なお認定告知は7月中旬に行われ、2013年9月4日から幕張メッセにおいて開催されるJASIS 2013(旧分析展/科学機器展)で、展示(実物もしくはパネル展示)および認証式が行われる予定だという。