Facebookが4月4日に開催するメディアイベントの招待状には「Come See Our New Home on Android」と書かれており、Android関連の発表が予想されているが、Android Policeが同イベントで発表すると思われるHTC製スマートフォンのシステムソフトウエアを入手し、その分析レポートを公開した。同システムは、HTC独自のUI「Sense」のバージョン4.5をFacebook向けにカスタマイズした「Facebook Home」を搭載する。

開発段階のシステムソフトはFacebook社員にログインが制限されており、Android Policeのスタッフも使用することはできない。そのためレポートは、build.propや構成プログラムからFacebook Homeの役割を推測するという内容になっている。

build.propの情報が示すハードウエアは、HTC製の端末でモデル名は「Myst」。SoCはSnapdragon S4 MSM8960。RAMは1GB。4.3インチのディスプレイ、5メガピクセルのメインカメラ、1.6メガピクセルのフロントカメラ、Bluetooth 4.0、Wi-Fi (802.11 a/b/g/n)などを搭載する。ハードウエアに特徴的な点はなく、性能と価格のバランスのよい手ごろなスマートフォンだと考えられる。

通常のFacebookアプリのパッケージ名が"com.facebook.katana.” (刀)であるのに対して、HTC Myst向けの開発版の名称は"com.facebook.wakizashi" (脇差し)。Wakizashiは、他のウインドウへのアラート表示、ロックスクリーンの無効化、端末ブート時の起動、動作するアプリの監視、Wi-Fi接続のコントロール、システム設定へのアクセスなど、多様なAndroidパーミッションを使用する。またHTCのホームスクリーン・アプリ”Rosie”が省かれている。これらから、Facebook HomeはFacebookに根付いたホームスクリーン・アプリとして機能し、またAndroid全体にFacebookアプリの機能を組み込むものと考えられる。例えば、WakizashiのFacebook MessengerにはChat Headsという新機能があり、他のアプリを含め表示中の画面にチャットウインドウをフロートさせる機能である可能性がある。

Facebook HomeはAndroid OSとHTCのラウンチャーだけではなく、Samsungのフロントエンド・インターフェイスであるTouchwiz Launcherの設定も読み込めるようになっているという。このことからAndroid Policeは、Facebook Homeが特定の端末のカスタマイズだけではなく、独立したアプリとしてGoogle Playで提供され、他のAndroid端末にも導入できるようになる可能性を指摘している。