1万7,725名が入社を希望する企業は?

マイナビは3月28日、1978年以来毎年実施している「マイナビ大学生就職企業人気ランキング」の2014年卒業予定者の調査結果と、文系ランキング・理系ランキング各上位100社を発表した。

同調査は、2014年3月卒業見込みの全国大学3年生、大学院1年生を対象に実施。調査は2012年12月1日~2013年2月28日にかけて行われ、有効回答数は1万7,725名だった。

文系ランキング1位は、6年連続トップのJTBグループ

1位となった「JTBグループ」は、前年同様、得票数で2位以下に大きな差をつけた。選社した理由は男女とも「やりたい仕事ができそう」「業界上位である」という回答が多い。同社は12月の採用広報開始直後から、就職情報各社が主催する全国各地のイベントに出展。また、グループ主催のセミナーもホームページ上で広く告知を行い、多くの学生から支持を集めた。

文系ランキングトップ10 1位はJTBグループ

2位は3年連続で「ANA(全日本空輸)」。女子を中心に支持を集め、選社理由では「国際的な仕事ができる」が最も多かった。3位は「エイチ・アイ・エス」で、「やりたい仕事ができそう」などという声が寄せられた。4位は前年と同じく「電通」。文系男子で4位、文系女子で9位と男女ともベスト10をキープしている。

広告業界は根強い人気。金融業界は人気復活の兆し

文系ランキング11位~20位で大きく順位を上げた企業は、前年29位から14位に上昇した「凸版印刷」、同じく14位には前年23位の「博報堂/博報堂 DY メディアパートナーズ」が入った。

また、19位には前年30位から上昇した「みずほフィナンシャルグループ」が入った。銀行・証券業界はベスト100入りした10社のうち、8社が順位を上げている。同じくベスト100に入った5社のうち2社が順位を上げている生保・損保と合わせ、金融業界の人気の復活を表しているようだ。

理系ランキング1位は、JR東日本(東日本旅客鉄道)

トップとなったのは、前年7位から上昇した「JR東日本(東日本旅客鉄道)」。1978年の調査開始以来、理系総合のランキングでメーカー以外の企業が1位になったのは初めてのこと。新幹線の世界最速運転や海外輸出など、日本の鉄道技術の高さに関する話題も、理系の就職先としての認知につながったと思われる。

理系ランキングトップ10 1位はJR東日本(東日本旅客鉄道)

2位は「カゴメ」で、選社理由は「やりたい仕事ができそう」が最も多かった。3位は前年8位だった「旭化成グループ」。就職モニター調査では、良かったセミナーとして理系学生から多く社名が挙げられている。4位は女子を中心に幅広く票を集めた「資生堂」。選社理由は「業界上位である」が最も多かった。

建築業界はベスト100に11社がランクイン

11位以降の注目の企業としては、前年25位から14位にランクアップした「一条工務店」、前年20位から同じく14位にランクアップした「積水ハウス」が挙げられる。建設・住宅・インテリア業界はベスト100に11社がランクインし、うち10社が順位を上げた。東日本大震災からの復興需要や、政権交代による公共事業増加の期待などが影響したと思われる。

食品・農林・水産業界はベスト100に最大の22社がランクインしたが、個々の企業ではランクアップとランクダウンが相半ばしている。また、ベスト100に入った企業の業界で食品・農林・水産業界に次ぐのは、繊維・化学・薬品・化粧品業界の15社。うち12社が順位を上げている。

100位までのランキング及び詳細は、マイナビ採用サポネットで公開している。