PhoronixにGCC 4.8.0とGCC 4.7.2のベンチマーク結果が掲載された。GCC 4.8.0は先日公開されたばかりの最新版。これまでC/C++で実装されていたが、4.8からはベースがC++へ置き換わっている。ベンチマークが実施されたのはUbuntu Linux / Intel Core i7 990X "Gulftown"。ベンチマークの結果はGCC 4.8 Intel Core i7 990X Benchmarkingに掲載されており、Phoronixの記事では特に違いが現れた部分のみ取り出して簡潔にまとめている。

コンパイラは、新しい最適化を取り込むなどして、新しいバージョンではより高速に処理されるバイナリを出力するようにもなる。一方、新機能の追加や既存のコードの変更などで、逆に遅く動作するバイナリを出力することもある。実行速度はベンチマークを実施するハードウェアの特性にも左右される。実行速度の面のみならず、コンパイルにかかる時間や、出力されるバイナリのサイズにもバージョンごとに違いが現れる。

バージョンごとに特性が変わるため、コンパイラをバージョンアップすることでソフトウェアの性能が落ちることがある。ベンチマークは、実際にどのような変化が起こるか推測する上で参考になる。