東京都は18日、不二ビューティが経営するエステティックサロン「たかの友梨ビューティクリニック」のエステ広告について、根拠のないエステ広告を出したとし、景品表示法に基づく改善指示を出した。

都によると、同社は2012年11月~2013年1月の期間、新聞折り込みチラシや自社Webサイト上で、幹細胞成分配合の化粧品を使用したエステ「幹細胞美顔トリートメント」の広告を配信。同広告の中で、「細胞レベルでの若返りをめざす」「素肌の活性力アップ」などの表現を使用し、エステ施術により、著しい美容効果が得られるかのように表示していたが、実際には広告のような効果が得られる根拠を有していなかった。

たかの友梨ビューティクリニック「幹細胞美顔トリートメント」広告(出典:東京都Webサイト)

また、「特別お試し価格3,980円(税込)」「11月末日まで」「各サロン先着30名様」などと記載し、特別価格は期限内・条件に見合う利用者のみに適用されるかのように表示していたが、実際には期限を過ぎても特別価格と同じ価格を継続していた。

都は、これらの広告表示について、不当景品類および不当表示防止法(景品表示法)第4条第1項第1号(優良誤認)、並びに同条同項第2号(有利誤認)に違反する表示であるとし、同法第7条の規定に基づき、表示の改善を指示。不二ビューティに対し、該当表示の速やかな修正と消費者への説明の公示を要求した。

また、日本エステティック業協会、日本広告審査機構、日本新聞折込広告業協会などに対し、「指示の事実を関係事業者に周知するなどして、事業者の広告表示適正化の取り組みの促進を図ること」、ならびに「関係事業者に景品表示法および関係法令の遵守について、より一層の周知を図ること」を要望した。