「Google Keep」というメモ書きサービスがWeb上に出現し、すぐに消されたことが話題となっている。内容的には以前に存在していた「Google Notebook」に酷似しているもので、Evernote対抗になるサービスといえる。Google Keepという名称は過去に何度も公の場に出現しており、間もなく正式ローンチが行われるサービスの1つだとみられている。

同件はAndroid Policeが最初に発見報告したもので、「Google Keep」の公式ページのほか、Play Store上に該当アプリが存在することが確認されている。だがAndroid Policeが報告しているように、同アドレスのページはすぐにGoogleによって削除され、現在はアクセスしても404エラーが表示されるだけだ。ただし、この404エラーページは実際にサーバが生成しているものではなく、あくまで正規のページを隠すためのフェイクだというのが同誌の分析だ。またアドレスにGoogle Driveの表記があることからもわかるように、Google Driveを構成するサービスの1つとみられる。

実際のGoogle Keepの内容だが、テキスト入力やリスト作成など、いわゆるメモ書き/クリッピング機能を提供するサービスとなっている。PCのWebブラウザから同サービスにもアクセスできるが、その挙動を見る限りモバイルWebに最適化されたサービスである可能性が高いとAndroid Policeはみている。先ほどのAndroid用アプリの存在と合わせ、モバイル端末から利用するサービスなのだろう。TechCrunchによれば、このKeepの前任にあたるGoogle Notebookが2009年に廃止されて以降、ユーザーがEvernoteなどライバルの提供するサービスに移っていく傾向がみられたという。もし同種のサービスを再び提供することでユーザーの呼び戻しを考えているのであれば、Evernote対抗を意識したサービスだといえるだろう。Google Keepという名称自体は昨夏にもGoogle+の投稿で見られるなど、すでに長期間にわたって準備を進めている様子がうかがえる。これら状況証拠から、まもなく正式サービスインが公表されることになるかもしれない。