作家の村上春樹が、4月に刊行する約3年ぶりの長編小説のタイトルが「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」に決定し、4月12日に発売されることが明らかになった。また、版元の文藝春秋を通じ、新たなメッセージも公開されている。

村上春樹「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」特設サイト

これに合わせて、文藝春秋は本作の特設サイトをオープン。そこには「『1Q84』がいわばジェットコースター的な物語だったので、それとは少し違うものを書いてみたいという気持ちがありました。それがどんなものなのか、書いてみないとわからなかったけど。」という村上氏からのメッセージが公開されている。

前回は「短い小説を書こうと思って書き出したのだけど、書いているうちに自然に長いものになっていきました。僕の場合そういうことってあまりなくて、そういえば『ノルウェイの森』以来かな。」と累計1,000万部を突破したベストセラーであり、自身の代表作『ノルウェイの森』を引き合いに出していた村上氏だが、今回は『1Q84』と比較している。

ちなみに、今回のタイトル「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」は、村上氏がこれまで発表した長編小説において、1985年に発表した『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』に次いで、2番目に長いタイトルとなる。

本作の発売日は4月12日で、価格は1,785円。文藝春秋の特設サイトでは予約受付もスタートしている。