仲介件数の多い不動産業者ベスト5

家を買うなら人気がある不動産業者で選びたい…という方も多いかもしれませんが、人気とひとくくりに言っても売上高が高い、販売戸数が多いから人気があるという訳でもないため、見極めが難しいです。

唯一人気を推し量れそうな内容に、「不動産業者の仲介件数」というポイントがあります。有名企業でなければ統計にあらわれにくいため、完全にこの通りとはいかないかもしれませんが、仲介件数が高い業者を財団法人不動産流通近代化センターの「2012不動産業統計集(9月期統計)」よりピックアップしてみたいと思います。

■仲介件数1位は、三井不動産販売ネットワーク

三井不動産販売ネットワーク(三井不動産リアルティーおよびリハウス各関連会社を含んだネットワーク)は、三井のリハウスというブランド名で仲介を行う不動産業者です。

三井のリハウスで仲介している物件数は、2011年度で36,071件。豊富な物件数が仲介実績を増やしており、住宅購入を比較検討するうえでも、まずは最初に三井のリハウスから物件を探そうとする人は多いかもしれません。

■仲介件数2位は、住友不動産販売

「住友の仲介STEP」の愛称で不動産仲介を行っているのが住友不動産販売です。住友の仲介STEPの直営店舗は、平成24年9月の同社中間報告書によると248店舗です。

フランチャイズ・加盟店ではなく住友不動産の直営店舗が都市圏にあることで、何かあったときの安心感が仲介量の多さにつながっているのかもしれません。また1位・2位共に旧財閥系と一般的に呼ばれる不動産グループで、ネームバリューによる信頼感も大きいといえるでしょう。

■仲介件数3位は、東急リバブル

東急不動産グループの物件受託や、仲介業務を行っているのが東急リバブルです。東急リバブルの直営店舗は、全国で134カ所です。

東急リバブルの営業収益のうち、およそ6割が仲介業務になっています。東急電鉄がある首都圏に直営店舗の7~8割が集中しており、東急沿線にもっとも店舗が集中しています。首都圏に店舗を置くことで、仲介実績を増やしているのが特徴といえそうです。

■仲介件数4位は、野村不動産グループ。5位はすみしん不動産(現:三井住友トラスト不動産)

野村不動産グループは大規模マンションの開発・分譲や、野村不動産が開発した分譲地・分譲住宅を仲介まで行う不動産業者で、仲介よりはデベロッパーとして有名な不動産会社です。ブランド名は「プラウド」で、最近では「OHANA(オハナ)」という新ブランドも立ち上げています。

また、すみしん不動産は経営統合により、2012年4月より三井住友トラスト不動産という会社名になっています。銀行グループならではの、コンサルティング力をいかした仲介が特徴の不動産会社です。

住宅購入に当たっては、業者との相性よりも、住宅との相性が大切です。人気がそのまま安心につながる訳ではないため、より多くの選択肢をもち、上記データはその選択肢のひとつとして参考にしていただければと思います。