セブン-イレブン・ジャパンは1日、四国地方に初出店し、香川県内に8店舗、徳島県内に6店舗、合計14店舗のセブン-イレブンを同時にオープンした。本レポートではこのうち、香川県の高松市にオープンしたセブン-イレブン高松屋島西店の開店の模様と、同時にサービスを開始したセブン銀行ATMの活躍ぶりをレポートしたい。

3月1日に、香川・徳島で一斉にオープン!

セブン-イレブン・ジャパンは、1974年に1号店(豊洲店:東京都江東区)を開店。その後、高密度多店舗出店方式により、製造・物流の両インフラ拠点内における出店を積極的に推進してきた。今回、兵庫県・岡山県の製造・物流の既存インフラを活用することで、四国地方で初となる香川県、徳島県への出店となった。

2月28日にセブン-イレブンの国内店舗数は15,000店を突破、今回の香川・徳島両県への出店により、出店エリアは42都道府県となった。また、愛媛県へは2014年度、高知県については2016年度の出店開始を予定している。

四国地方で初出店をした香川、徳島の両県では、それぞれの県で開店セレモニーを実施。香川県では、セブン-イレブン高松屋島西店とセブン-イレブン高松丸亀町店、徳島県ではセブン-イレブン徳島助任橋店でセレモニーが実施された。

セブン-イレブンを待ち望んでいた多くの方々が来店

このうち、筆者は、香川県のセブン-イレブン高松屋島西店を取材。セレモニーが午前6時50分ごろから行われるとあって、現地には午前6時に到着。すでに多くのマスメディアやセブン-イレブン・ジャパンの関係者が集まっていた。店内では、従業員の方々が慌しく開店の準備を進めていた。そんな中、同店のオーナーの青梅紘明氏は、開店にあたって、「セブン-イレブンは一流メーカーとタイアップした『セブンプレミアム』など、商品が充実していて間違いがない。セブン-イレブンとしてのこだわりのある商品を提供し、近くて便利、お客様の立場にたった店作りをしていきたい」と抱負を語ってくれた。

午前6時50分からのセレモニーでは、開店前に集まったお客さんも一緒にテープカットを行った

セブン-イレブン・ジャパンの取締役執行役員副社長の古屋一樹氏

午前6時50分からのセレモニーでは、青梅氏をはじめ、7人の方々がテープカットを行った。テープカットに先立ち、セブン-イレブン・ジャパンの取締役執行役員副社長の古屋一樹氏があいさつ。「今回の香川県で8店舗、徳島県で6店舗の出店は、本当に待望の第一歩。全社をあげて、いい店にしていきたい。1日3回、フレッシュな商品をお届けするのをはじめ、セブン銀行のATMに代表されるあらゆるサービスをスタッフらと提供していきたい。1店1店、距離だけではなく心理的にも近くて、さらに便利な、質の高い商品を提供することで、近隣の皆様の一人ひとりに愛される店を作っていきたい」と述べた。

テープカットの後は、午前7時のオープンと同時にお客さんたちが一斉に入店。中には、開店を心待ちにしていたという女子高生の4人もいて、そのうちの一人は、「ずっと開店を楽しみにしていたので、学校に行く前に、いつもは違うルートで通う友達と待ち合わせして来ました。いちごサンドなどを買いました」と笑顔で話してくれた。

セブン-イレブン高松屋島西店のオーナーの青梅紘明氏

午前7時のオープンと同時にお客さんたちが一斉に入店

開店初日に早くも「セブン銀行ATM」が活躍!

また、セブン-イレブン・ジャパンの古屋副社長が言っていたように、セブン-イレブンの大きな特徴の一つが、設置されているセブン銀行のATM。開店まもなくから多くの利用者が訪れた。

店内では、セブン銀行ATMの垂れ幕も見られた

まず利用していたのは、香川県に住む40代の会社員。「住信SBIネット銀行など、ネット銀行をメーンで使っているので、24時間365日いつでも使えるセブン銀行ATMが来るのを大変楽しみにしていた。それだけでなく、セブン-イレブンが来ると聞いた時点で、セブン銀行の口座も作りました」と話してくれた。

次に訪れたのは、茨城県から来たという20代の学生3人。3日前から愛媛、高知、香川を旅行しているといい、この日は旅行の最終日。この店の近くで宿泊していたが、偶然見かけたので利用したとのこと。「午前7時から午後7時まで手数料無料で使えると知っていたので、中央労働金庫(ろうきん)のカードを使って、お金を引き出しました」と話していた。

最初にATMを利用した40代の会社員

茨城県から来たという20代の学生

開店からすぐにもかかわらず、利用者が次々に訪れる。店からすぐ近くの屋島西町に住みパートで働く60代女性。地元の高松信用金庫のカードを使いお金を引き出した。「朝はセルフうどん屋さん、夜はとんかつ屋さんで働いていて忙しいので、24時間使えるATMが近くに来たのはありがたい。仕事から帰る途中でお惣菜やお酒も買えるので、本当に助かる」と笑顔で話してくれた。

また、地元の地銀である香川銀行のキャッシュカードを持つ20代の男性会社員も利用。香川銀行の店舗で、セブン銀行ATMが無料で使える時間があることを知ったので訪れたという。「今までは香川銀行以外でATMを使うと手数料をとられて不便だったが、ここは、平日の日中0円で使える。すぐ近くに住んでいるので、これからは積極的にここを利用したい。ATMに出てくる画面も香川銀行と同じもので使いやすい」。

店からすぐ近くの屋島西町に住む60代女性、「24時間使えるATMが近くに来たのはありがたい」

香川銀行のキャッシュカードを持つ20代の男性会社員も利用

屋島西町は転勤で来た人も多く住んでいる地区といい、次に訪れた30代の主婦もその一人。新生銀行のカードを持っており、これまでは銀行ATMを利用するのが本当に不便だったという。ずっとセブン-イレブンとセブン銀行ATMを待っていたといい、「これからは、ATMを利用する時は絶対ここに来ます。セブン-イレブンは商品のクオリティも高く、従業員の方々も感じがいいので、来てくれて本当に嬉しい。ずっと貯まったままだったnanacoポイントがやっと使えるのも嬉しい」と話してくれた。

ゆうちょ銀行と百十四銀行のカードを持っているという40代会社員もセブン銀行を利用。「近くに銀行ATMがなかったのでこれからはここで使いたい」。

30代の主婦は、新生銀行のカードを持っており、これまでは銀行ATMを利用するのが本当に不便だったという

40代会社員は「近くに銀行ATMがなかったのでこれからはここで使いたい」

当日は、セブン銀行 営業推進部の田村優実さんが、来店したお客さんにATMのご案内をしていた。「セブン-イレブンの出店とともにセブン銀行のATMもこれから四国にどんどん増えていきます。四国に住んでいるお客さまや観光や仕事で四国を訪れたお客様に、いつでも、どこでも、だれでも、安心して使えるATMサービスを便利にご利用していただきたい」。

セブン銀行 営業推進部の田村優実さん

「ことでん」でもセブン銀行ATMをPR

また、セブン銀行では、セブン-イレブンの四国初出店にあたり、高松琴平電気鉄道(ことでん)において、ラッピング電車を運行。便利なATMサービスを大いにPRしている。

片原町に到着した「ことでん」のセブン銀行のラッピング電車

「セブン銀行ATM」のラッピング

セブン-イレブンの四国初出店。提供する商品の質の高さやセブン銀行ATMの利便性など、四国の方々が早くもそのメリットを体験しはじめていることが、短い取材の中でも感じられた一日だった。