「臭っているかも」と心配しないで済むように

靴が少しきつく感じても、そのまま無理して履いてしまうことはありませんか? サイズが合わない靴を履くことは、足に負担がかかるだけでなく、臭いの原因にもなります。臭わない足をつくるポイントを、五味クリニック院長・五味常明(ごみつねあき)先生に教えていただきました。

足が臭くなるのは、汗で蒸れてしまうから

足裏には多くの汗腺があり、汗をかきやすい部位と言えます。この汗が靴や靴下によって蒸らされると、細菌の繁殖を促進してしまうのです。さらに、足の裏の角質は代謝や摩擦によってはがれおち、細菌のエサになるので、清潔にしていても臭いが発生しやすくなります。

また、ブーツは蒸れやすく、臭いの原因になることは知られていますが、サイズの合わない靴を履くことでも、臭いが発生することをご存じでしょうか。きついだけでなくゆるすぎる靴でも、歩きにくいと足が緊張してしまうので、汗をかきやすくなります。

ヒールの高い靴や厚底の靴なども要注意。臭わない足を作るためには、歩きやすくて足にフィットする、通気性のよい靴を選ぶようにしましょう。

靴選びの他にできる、臭わない足を作るための対策を以下にまとめました。

対策1:木酢(もくさく)液でスッキリ!

木酢液を入れたお湯に足をつけることで、清潔な状態を維持できます。木酢液には殺菌作用があるので、雑菌の繁殖を抑えると同時に臭いを軽減してくれます。バケツの7分目くらいまで40℃以上のお湯を入れ、木酢液をコップ1杯加えてください。そこに10~15分ほど足をつけると、臭いを抑えることができます。木酢液は、ドラッグストアやホームセンターなどで購入できます。

対策2:制汗剤を使用する

スプレーやクリームを足の裏や指の間に塗りましょう。靴下は足が乾いてから履くようにしてください。汗を靴にしみこませないようにするには、内側に防水スプレーをかけると効果的です。

対策3:毎日同じ靴を履かない

足の裏は1日あたりコップ1杯分の汗をかくと言われています。そのため、一日中履き続けた靴は湿気と臭いがたまりやすくなってしまいます。毎日同じ靴を履くのは避けて、2日は休ませてください。靴は最低3足あればローテーションできます。

また、脱いだ靴には消臭剤や抗菌スプレーを吹きかけて、風通しのいいところで陰干しをするといいでしょう。その際、お菓子などに入っている乾燥剤や10円玉を靴の中に入れると、脱臭・乾燥に効果的です。

靴箱の中にも臭いがこもりがちなので、新聞紙を敷いて湿気を吸収させたり、フィルターごと乾燥させたコーヒーのカスを入れたりすると、不快な臭いの発生を防げます。

対策4:素足で靴を履かない

靴を履く時には、必ず靴下やストッキングを着用すること。素足のまま靴を履くと蒸れてしまい、臭いが発生しやすくなります。足裏の汗が気になる人は、こまめに靴下を履き替えると良いでしょう。

吸湿性の高い中敷きの使用もオススメです。スペアを用意しておけば、湿ってきても取り替えられます。使用後の中敷きはきちんと乾燥させてください。


厚手の靴下やブーツを履くことが多い冬は、足の臭いも気になることが多いものです。靴のケアはもちろんですが、帰宅後は足をこまめに洗ったり、拭いたりすることで清潔な状態を保つように心がけてください。