宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2013年度に打ち上げを予定している「陸域観測技術衛星2号(ALOS-2:The Advanced Land Observing Satellite-2)」の愛称を、前身である「だいち」のミッションを継承・発展することから、「だいち2号」に決定したことを発表した。

また、これに併せて多くの人に「だいち2号」に興味を持ってもらうことを目的としたミッションマークキャンペーンを実施することも発表した。

だいち2号は、東日本大震災などでも活躍し、2011年5月に目標寿命の5年を超えた観測を通じ、多くの成果をあげた陸域観測技術衛星「だいち」の後継機。将来発生すると予想される東海・東南海・南海地震や、首都直下型地震、大規模水害などの広域巨大災害が発生した際に、宇宙から観測した被災地情報を国や自治体に提供して災害対策につなげるほか、災害時だけではなく、地図情報の更新や森林観測などの平時での利用も想定されている。

また、だいちでも搭載した3種類のセンサ(PRISM/AVNIR-2/PALSAR)のうち、Lバンド合成開口レーダ(PALSAR)を高性能化させた「Lバンド合成開口レーダ(PALSAR-2)」を搭載しており、これにより夜でも、曇りでも、雨でも影響を受けず、詳細な観測と広域の観測を両立させることが可能だ。

なお、だいち2号のミッションマークキャンペーンは、キャンペーンサイトにアクセスし、3種類の候補マークから、ふさわしいと思われるものにチェックする形で応募が可能。決定したミッションマークデザインの投票者全員に、記念品としてミッションマークステッカーがプレゼントされるほか、抽選で100名に「だいち2号」オリジナル記念品がプレゼントされるという。募集期間は2013年3月25日の12:00(日本時間)までとなっている。

「だいち2号」のイメージ (c)JAXA

3つのミッションマーク候補。キャンペーンサイトでは、それぞれのデザインコンセプトの説明も読むことができる (c)JAXA