モンスターペイシェントに遭遇したことはあるか?

ケアネットは2月12・13日の2日間、同社医師会員1,000人に対し、“モンスターペイシェント”に対する意識調査を実施した。

「モンスターペイシェント」は、医師・看護師などの医療従事者や医療機関に対し、自己中心的で理不尽な要求、果ては暴言・暴力を繰り返す患者やその保護者・家族などを指している。

一般病院では70.7%も

患者・家族から暴言・暴力、その他“通常の域を超え、診察に著しく影響を及ぼすレベル”の行動・要求・クレームを受けたことがあるか尋ねたところ、全体で7割近くが「経験がある」と回答した。勤務施設別では診療所の57.4%に比較して、一般病院では70.7%。頻度は7割以上が「半年に1度」以下だったが、中には「週に2~3度以上」という医師もいた。

モンスターペイシェントの遭遇頻度

内容として「スタッフの対応へのクレーム」が60.5%と最も高かった。次に「自分を優先した診察や待ち時間に関する要求・暴言」が47.1%、「不要/過剰な投薬の要求」も37.6%と高かった。「治療費の不払い」も3割に上っている。暴力を受けた経験があるとの回答は16.2%、脅迫に関しては27.6%に上った。

患者からの過度な要求・行動・クレームの内容

対応として「以後の診療拒否」が3割

そのような患者への最終的な対応として、3割が「以後の診察を拒否した」と回答している。「転院させた」「担当医を交代した」という回答も多い。警察への連絡に関しては「出動を要請した」16.4%、「相談した」11.5%となった。一方、特に対応をとったことがないと回答した割合は2割となっている。

モンスターペーシェントへの対応

施設内でとられている対策について聞くと、「担当者を決めている」が最も多く約3割に上った。「対応マニュアル」「事例の共有」を行っている施設も多いようだ。また、「警察OBを雇用している」の回答は16.2%だった。