米NPD Groupの2月19日(現地時間)の報告によれば、2012年の米国の家電販売額は2%下落して1430億ドルとなり、前年の1%ダウンと比べても下落幅が広がっているという。同調査報告における特記事項の1つはブランド別の売上シェアで、同年におけるAppleのシェアが19.9%と全体の2割に達している点だ。2位のSamsungの9.3%と比較しても突出しており、ユーザーの志向がどちらに向いているのかがうかがえる。

四半期ごとの推移でいえば、2012年第4四半期の販売が大きく上昇する一方で、第2四半期を筆頭に全体の落ち込みが激しく、年全体では大きなマイナスとなった。2012年のカテゴリ別ではノートPCが-9% (前年は-2%)、デスクトップPCが-11% (前年は9%)、フラットパネルTVが-7% (-5%)と減少幅が拡大している一方で、スマートフォンが25% (前年は28%)、タブレットが42% (135%)と大きく販売額が伸びている。NPDの分析によれば、減少幅が拡大した市場はすでに普及率も高く、市場自体が成熟しているのに対し、スマートフォンやタブレットは成長余地が大きいことが理由だと分析している。

またブランド別では、販売額トップ5のブランドとしてApple、Samsung、HP、ソニー、Dellの5社が挙げられている。シェアはそれぞれ19.9%、9.3%、8.2%、4.4%、3.0%で、これだけで全体の45%弱を占めている。Appleの前年のシェアは17.3%と大きかったが、今回の躍進でほぼ全体の2割のシェアを占めるに至っている。前述のカテゴリ別の集計と合わせ、ユーザートレンドを反映した結果といえるだろう。