2月19日、日本マイクロソフトは、同社が提供しているフリーメールサービス「Outlook.com」から「プレビュー」の単語を外し、正式公開に至ったことを発表した。また、同社は以前から提供していた「Hotmail」ユーザーに対して自動アップグレードを行うと説明している。HotmailからOutlook.comへのアップグレードはシームレスに行われ、これまで使用していた電子メールアドレス(@hotmail.com、@hotmail.co.jp、@live.com、@live.co.jp)はそのまま維持。パスワードや電子メール本体、連絡先やフォルダー、振り分けルールなどすべてのデータも維持される。

正式版となった「Outlook.com」。従来の電子メールクライアントと同じ操作性を提供する

そもそもMicrosoftが提供するフリーメールサービスは、HTMLで表示することをもじった「HoTMaiL」というサービスを運営するHotmailを1997年末に買収したところから始まる。1999年5月には同社のMSNブランド戦略に組み込まれ、MSN Hotmailの名称に変更。その後ブランド戦略の変更により、2007年5月にはWindows Live Hotmailに改称している。そして、Windows 8のリリースやブランド戦略の見直しにより、Outlook.comへ統廃合することが当初から予定されていた。

Outlook.comはWindows 8と同じくモダンUI風のデザインやUI(ユーザーインターフェース)を採用し、各種SNSとの連携や同社のオンラインストレージサービス「SkyDrive」の併用など多機能を誇るサービスとなった。なお、サービス名称であるOutlookは、Microsoft Officeスイートのソフトウェア名と同じだが、Outlook.comはあくまでも電子メールサーバーであり、ユーザーに電子メールボックスを提供するサービス。Outlookは電子メールクライアント機能を備えるPIM(Personal Information Manage)である。

日本マイクロソフトによると、Outlook.comプレビュー版開始から6カ月あまりでアクティブユーザー数は6,000万人を超え、1,200万人以上のユーザーは受信した電子メールを整理するため各種機能を活用。また、2,500万人以上のユーザーは、5億アイテム以上のファイル共有にSkyDriveを利用したという。

プレビューウィンドウの位置を変更することで、4ペインの表示が可能になる

添付写真のプレビュー表示も大きなサイズで実行できる