「飛行機」の免許を取るのはどれぐらい難しい!? そのお値段は?

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「飛行機」の免許を取るのはどれぐらい難しい!? そのお値段は?

  [2013/02/12]

青い猫型ロボットの出てくるアニメの歌ではないですが、「空を自由に飛びたいな」と思ったことはありませんか。空を飛ぶためには飛行機が、そして飛行機を動かすためには「飛行機の免許」が必要になります。飛行機の免許を取るのは難しいのでしょうか。「飛行機免許学校」を運営している北洋エバージメントのエアスクール事業部 小倉莉会美さんにお話を伺いました。

北洋エバージメントのエアスクール事業部 小倉莉会美さん

まずは「自家用・単発レシプロ機」の免許!

――飛行機の免許を取得するのは難しいのでしょうか。

いいえ、そんなことはありませんよ。自動車と同じで、飛行機の操縦に関する座学を受講し、その後、実機による飛行訓練を受け必要な飛行時間を満たした後、試験を受けます。この試験に合格すれば飛行機の免許をもらえます。

――いきなりジェット機の免許を取ったりすることができるんでしょうか?

いえ。残念ですがそれはできませんね。飛行機の免許には、まず自家用レシプロ機の単発免許があります。皆さんが「セスナ機」と呼んでいる、エンジンが1つのプロペラ飛行機です。この機体の免許をまず取得しないと始まらないのです。

これが取得できたら、次は「多発機」という、エンジンが2つ以上のレシプロ機の免許になります。「多発限定」というものですが、この免許を取得すると、離陸重量が5.7トンより軽い機体でしたら、どの機体(自家用のレシプロ機)にも乗れます。

――例えばパイロットになりたいとか、商売で飛行機を運転したいとかの場合でも同じ免許なんでしょうか?

いいえ。今ご説明したのは、趣味の免許、「自家用飛行機」のための免許です。ビジネス(事業用)用の免許はまた別になります。この事業用免許は、自家用免許を取ってからでないと受験できないんです。

――事業用免許を取るのは難しいんですね。

難しいというか、自家用免許より「経験が必要」ということですね。「機長時間」(自分が機長として飛行機を飛ばした時間)が100時間以上の者でないと受験できないという条件もありますし。事業用ということは、他人の命を預かって飛ぶわけですから、飛行経験豊かであることが大事なんですよ。

海外で実技をやるワケは?

――技術教習では実際に飛行機を飛ばすわけですよね?

はい。当スクールでは、アメリカのロサンゼルスに「訓練所」があって、そこで「実地訓練」を行うことになっています。

――なぜアメリカで実技をやるのでしょうか。日本で飛ばすことはできないんですか?

それは第一にコストの問題です。日本で飛行機の実地訓練を行うと、どうしても高くついてしまうんです。燃料費、保険代、駐機料など……。

あとは空港を取り巻く環境の問題ですね。飛行場の数が日本と比べてアメリカはケタ違いに多いんです。通常訓練では、空港まで生徒さんに来ていただかなくてはいけません。日本では、空港や飛行機の訓練ができる空域が、騒音などの問題もあり都市の近くにないのが現状です。ですので、その交通費や訓練費もばかになりません。

――なるほど。日米でそれほどコストは違うものなのでしょうか?

日本で飛行機を1時間飛ばすといくらぐらいかかると思いますか?

――見当もつきません。

1時間で約5万円です。日本では自家用免許の取得に実地訓練を約100時間程度行いますので、それだけで500万円かかります。

――うわっ! それは高いですね。

ところがアメリカでは1時間約1万5,000円です。

――えっ。3分の1以下なんですか?

はい。アメリカでは100時間でも150万円ほどですので、差額が350万円にもなります。もっともアメリカでは100時間も訓練しませんが……(60時間くらいです)。

――だったらアメリカに行った方がいいですね。

そうなんですよ。アメリカで行った実地訓練の飛行時間はすべて、日本の免許に必要な「飛行時間」として認めてくれますので。これは日本もアメリカも国際民間航空条約の加盟国だからできることなんですが。

――なるほど。ほかにアメリカでは何をするんですか?

飛行に関する基礎を理解するために学科の講習も受講していただきます。パイロットに要求される学科には5科目あります。

パイロットに要求される学科

  1. 工学

  2. 法規

  3. 航法

  4. 気象

  5. A.I.M:日本では通信

(※A.I.MはAirmen Information Manualの略)

――勉強しないといけないですね。

そうですね。上記5科目は、アメリカではまとめて一度の学科試験として出題されます(※日本では科目ごとに試験がある)。

――えっ。英語で受けるんですか?

はい。アメリカの方が簡単に受かるんです。アメリカでは「工学」「法規」「航法」「気象」「A.I.M」の学科試験問題すべて(約500題)が公開されているんですよ。その中から問題が出るので、公開されている問題をすべてしっかり頭に入れていけば、まず落ちることはありません。

アメリカの学科試験は、コンピュータが任意に選んだ60題が出題されて、70%以上、つまり42題以上の正解で合格になります。

ですから試験問題は英語ですが、受験慣れした日本人の方は、皆様高得点で合格されておりますよ。

――「法規」だけは日本で受けるんですね?

はい。アメリカで取得された「ライセンス」を日本の免許に切り替える場合、実地は免除になりますが、学科試験5科目のうち「法規」だけは合格しなければならないのです(ほかの4科目は免除)。それは航空法が国によって異なりますので、日本で飛ぶ場合は、日本の「法規」受けて合格しないとダメなんです。

――これで飛行機を操縦できるんですね?

ただし、日本で飛行する場合は「無線の免許」と「日本の航空身体検査」が必要になります。それを忘れないようにしてください。

自家用単発機の免許は160万円から

――自家用単発機の免許を私のような飛行経験のない人間が取得するといくらぐらいかかるのでしょうか?

弊社では160万円~くらいですね(為替相場により変動します)。ロサンゼルス滞在中の宿泊費も含んでいます。

――ほかにお金はかかりますか?

アメリカまでの往復の旅費、それから滞在中の食費、保険代(任意加入)ですね。

――保険代はどのくらいかかるのでしょうか。

そうですね、1カ月間で1.5万~2万円ぐらいでしょうか(カバレッジにより変動があります)。食費は皆さんがアメリカで何をどのくらい食べられるかによりますが(笑)、大体月に3万円~くらいではないでしょうか。

――すると往復航空券を入れて180万円ぐらいになりますね。取得するのにかかる時間はどのくらいでしょうか?

弊社では「取得目標期間」としていますが約2カ月間~ですね。連続で2カ月間くらいの時間が取れない人には「分割コース」もあります。例えば「年末年始」「ゴールデンウイーク」「お盆休み」など、まとまったお休みを利用して数回に分けて渡米する方法ですね。往復旅費が余計にかかりますが、連続で時間が取れない人にお勧めです。

ジェット機は機種ごとに1つの免許!

――プロペラで飛ぶレシプロ機の場合は分かったのですが、ジェット機の場合はどういう免許になるんでしょうか?

ジェット機の場合には、その機種ごとの免許が必要になります。

――えっ! 機種ごとに免許が要るんですか?

はい。例えばですが、ボーイング-747にはB-747の免許、ボーイング-777にはB-777の免許が必要です。1つあればどの機種でも操縦できるのではないんです。

――ということは、ジェット機のパイロットは自分が操縦する飛行機の数だけ免許を持っているんですか?

そういうことですね。

――そこまで進む人はいますか?

1年に1人か2人おられるか……という感じでしょうか。ですが、ボーイング-737の免許を取得された人もおられますよ(笑)。

――それはスゴイ!


どうも約200万円の出費を覚悟すれば飛行機の免許は取れるようです。筆者など、時間とお金があればぜひ挑戦してみたいのですが……。

皆さんは飛行機の免許を取ってみたくありませんか?

(高橋モータース@dcp)

北洋エバージメントのエアスクール事業部が運営する飛行機免許学校『北洋エアスクール』のホームページはこちら

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