2012年第4四半期の世界のPC出荷台数は1億3,400万台を超え、前年同期比12%増だった。メーカー別の1位はAppleで2,700万台。シェアは20%を超える。2位はHPで1,500万台、3位は20万台差でLenovo。4位は1,170万台のSamsungだった。これは英国の市場調査会社Canalysが6日に公表した世界のPC出荷台数予測だ。同社はPC市場にタブレットを含めており、第4四半期にiPadの出荷台数が全体の6分の1を占めた。ただし、タブレット市場においてAppleのシェアが初めて過半数割れとなった。

iPad mini

第4四半期にPC市場の成長を支えたのはタブレットだった。ノートブック型PCの出荷台数が横ばいだったのに対して、タブレットは4,620万台で前年同期比75%増。タブレットのシェア1位のAppleは、昨年11月に発売したiPad miniが好調だった。同社のタブレット出荷の半数以上だったとCanalysは見ている。

iPad miniのヒットが示すように、タブレット市場では比較的小型のディスプレイで廉価な製品に対する需要が高まっている。それを追い風にAndroidタブレットが伸び、Appleのシェアが49%に下落した。AndroidタブレットのトップはSamsungで760万台 (前年同期比226%増)。Nexus 7とNexus 10を販売するGoogleも260万台と健闘した。

一方で、ポストPCへの移行に出遅れたPCメーカーは低迷した。Dellについて「引き続き、PC市場における輝きをくもらせている」と指摘。同社の出荷台数は970万台で前年同期比19%減。Microsoftも参画したDellのMBOが大きな話題になったばかりだが、MicrosoftについてもPCハードウエアへの参入が「期待はずれだった」と手厳しい。Windows RTデバイスの出荷台数は72万台だったと見ている。シニアアナリストのTim Coulling氏は「Windows RTの見通しは厳しい。価格戦略が今のタブレット市場につり合わないため、ハードウエアOEMから避けられている」「近い将来にMicrosoftはRTの価格戦略を見直すと、我々は予測している。価格を60%引き下げられれば、OEMの支援を得られるはずだ」と述べている。