シスコシステムズは2月6日、「Cisco Visual Networking Index (VNI) Global Mobile Data Traffic Forecast for 2012 to 2017」を発表した。VNIは、全世界のIPネットワークの成長と利用状況を予測し、分析することを目的とした、シスコの継続的な取り組み。

発表によると、世界全体のモバイル データ トラフィックは今後5年間に13倍増加し、2017年には月間11.2エクサバイト(年間134エクサバイト)に達すると推測されるという。

同社によると、モバイル トラフィックの着実な増加が見込まれる要因の1つは、モバイル インターネット接続(個人デバイスおよびマシン ツー マシン(M2M)アプリケーション)の堅調な増加にあり、その数は世界の人口(国連予測で76億人)を超えるものと見込まれるという。

また、2012年から2017年の間に、世界のモバイル データ トラフィックは年平均増加率(CAGR)66%の割合で増加すると予測。2016年から2017年の間のみを取り上げた場合、モバイル インターネットに追加される増分量は3.7エクサバイト/月と予測されており、これは、2012年のモバイル インターネット全体の推定値(884ペタバイト/月)の4倍以上に相当する。

モバイルデバイスおよびモバイル接続の動向については、2017年には、世界のモバイル メディア トラフィックの93%をスマートフォン、ノートPC、タブレットが占めると予測。さらに、2017年には、世界のモバイル データ トラフィックの5%をM2Mトラフィック(車載GPSシステム、資材・物流管理システム、医療アプリケーションなど)が占めると予測している。

地域別の予測では、対象期間中にモバイル データ トラフィックの増加率が最も高くなると予測されるのは、中東およびアフリカ地域(17.3倍)で、次いでアジア太平洋地域(17倍)、中南米地域(13.2倍)と続く。

さらに、4Gの増加とその動向については、2012年には、世界のモバイル デバイス/M2M接続の76%が2G、23%が3G、1%が4Gネットワークによって支えられていたが、2017年には、世界のモバイル デバイス/M2M接続の33%が2G、57%が3G、10%が4Gによって支えられる見通しだとしている。