日本の親は子供にあまり注意をしない、という話をしばしば耳にします。そこで日本の子供のしつけについてどう思うか、またそれと比べて母国ではどうなのかを、日本に住む外国人20人に聞いてみました。

■良いと思う。社会で生きて行くためのマナーなどを教えているから。ラオスも日本と一緒(ラオス/女性/20代後半)

■礼儀正しいと思います。母国の子供は甘えん坊かな(中国/女性/20代後半)

■幼いころからマナーを大事にして、何でも自分でできるように育てられているのでとても良いと思います(インドネシア/男性/30代前半)

まずは、日本の子供は礼儀正しくてしっかりしているという回答です。ルールを守る、自分のことは自分でするということは大人になればなるほど必要とされる基本事項なので、小さい内に身につけておきたいものですね。

■小さいころから徹底的にしつけされているが、大人になってからマナーが悪い。母国では礼儀正しいことはあまりしない(デンマーク/女性/50代前半)

親に怒られるから礼儀正しくしていただけ!? たしかにそれもありますが(笑)。「礼儀正しく」とは、節度をわきまえ周りとの調和を考えること。欧米では、「気後れすることなく自分を表現する」ことが自立した人間に最も必要なことだと考えるため、日本のような空気を読むという要素はあまり必要とされないようです。

■過保護すぎる。時々甘やかしすぎ(ポルトガル/女性/50代前)

■日本人は他人に迷惑をかけないようにしていますが、子供がかなりうるさくてよく迷惑をかけるが、その子の親は注意しない。何で?と思う。母国では子供に対してもっと厳しくする(ロシア/女性/20代前半)

甘い!というご意見です。公共の場で騒ぐ日本の子供が多い、と感じている外国人はけっこういらっしゃいます。特に欧米ではそのような光景が少なく、親同士が話しているところへ子供が割って入ることもいけないことだと教えるそうです。子供だから仕方ない、子供最優先といったシーンは、外国人の目には過保護に映るのですね。

■あいさつのできない子供が多いので、あいさつから教えた方がいい。マリでは近所や親せき、みんなで子供を見てしつけをするので、子供はいろんな人と話し、勉強になる。日本はコミュニティーが小さいから、しつけるのも難しい(マリ/男性/30代前半)

大人から子供への注意事項TOP3に入ってますね、あいさつはしっかり元気よく! 日本には人見知りするおとなしい子が多いのかもしれません。核家族化している日本ですが、かつてはマリのように近所の大人が日常的にかかわっていました。やはり環境は、子供の成長に大きく影響するということでしょうか。

■怒られる時、日本では「外に出なさい」、アメリカでは「部屋に行きなさい」と言われることが一番はっきりしている違いだと思います(アメリカ/男性/20代後半)

治安や住宅事情などが関係しているのでしょうけれど、真逆のおしおきですね。締め出された時の不安と、部屋でひとりぼっちでいる孤独、どちらがつらいのでしょう? 分かるのは、子供が思春期になれば、外へ出したら遊びに行くし、部屋にこもらせたらくつろぐし、どちらもおしおきにならなくなるということです!

■国別ではなく、今の時代はやはり少子化なので親が甘い(シンガポール/男性/20代後半)

少子化によって愛情をよりかけられるゆえ、甘やかしの領域までいきやすいということでしょうか。

子供に対する愛情は同じでも、しつけの方針は実に様々ですね。自分が本当の意味で一人前なのかどうかも分かりませんが、子供をもったら責任を持ってしつけなければなりません。各国のいいとこどりをして、厳しい世の中を渡っていけるタフで優しい人間に育て上げたいものです!