三菱みなとみらい技術館は2月24日に「環境・エネルギーゾーン」を全面リニューアルオープンすることを発表した。新しい環境・エネルギーゾーンでは、「エネルギーの多様性」をテーマに、三菱重工業が手掛ける各種の発電方式について映像や実物・模型展示で詳しく取り上げる。また、環境を配慮したエネルギー効率の高い技術や再生可能エネルギーを利用する最先端事例のほか、世界のエネルギー事情や資源分布なども紹介する。

環境・エネルギーゾーン リニューアル後のイメージ

リニューアル後の環境・エネルギーゾーンは、原子力、火力、風力、地熱、水力、太陽利用の各発電システムと、発電した電力を蓄えるリチウムイオン二次電池の7つのコーナーから構成される。各発電システムのコーナーでは備え付けの地球儀に、火山帯や風況マップ、世界の発電所分布など、それぞれのエネルギーに関する情報を表示する。

火力コーナーでは、ガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)や、燃料電池とGTCCを組み合わせることで極めて高い発電効率となるトリプルコンバインドサイクルなどの各種発電設備、CO2を回収・貯留する技術などが紹介される。

風力コーナーでは、銚子沖で稼働している出力2.4MWの洋上風車のブレード(羽根)の一部を展示。洋上風車のメカニズムを模型などの展示を通じて学ぶことができる。地熱コーナーでは、腐食物質を含む蒸気からタービンなどを守る防食技術を中心に紹介。水力コーナーでは、揚水発電の仕組みについて解説し、「太陽利用」コーナーでは、宇宙太陽光発電をはじめ、太陽の光や熱による発電について取り上げる。リチウムイオン二次電池コーナーでは、最先端の利用事例を紹介する。

原子力コーナーでは、原子炉の一種である加圧水型軽水炉(PWR)の特徴や安全対策などについて、映像や模型で解説する。

三菱みなとみらい技術館は、地域の人々との交流と科学技術への関心を促進することを目的とした科学館。三菱重工が手掛ける最先端の科学技術・製品を「環境・エネルギー」「航空宇宙」「海洋」「交通・輸送」「くらしの発見」と「技術探検」の6つの展示ゾーンに分け、実物・模型、映像やパネルなどでわかりやすく紹介している。