英Reutersによれば、韓国LG Displayは2013年第1四半期(1-3月期)の業績が直前の四半期と比較して悪化する見込みとの報告を行った。これは季節変動での悪化分のほか、一部顧客からのディスプレイ発注数が削減されたことが原因だという。なおLG Displayでは発注削減を行った顧客の名前を明示していないものの、同社は2種類のiPadのほか、iPhone、Mac各製品にディスプレイを供給するなど、Apple向けディスプレイ供給メーカーとしては最大手として知られている。

LG DisplayのCFOであるJames Jeong氏はアナリストとのミーティングの中で、一部顧客が在庫調整のために発注削減を行い、同社の業績に影響が出るとの警告を行ったという。季節変動分と合わせ、直前の四半期との比較で10%以上の出荷数減が見込まれるとしている。つい先日にはシャープでフルサイズiPad向けのパネル製造ラインが停止に入っていることが報告されており、フルサイズiPad向けに同様にパネルを提供しているLG Displayも何らかの影響を受けている可能性がある。

なおフルサイズiPadが不振な一方でiPad miniが好調で、急遽製造台数を倍増させたことが知られている。現時点での話を総合すればシャープはiPad mini向けのパネル提供を行っておらず、LG Displayと台湾AUOの2社がiPad miniのパネルサプライヤとして機能している。iPad mini好調で受注が急増したはずのLG Displayにおいても生産調整が入ったことが意味しているのは、Apple残りの製品、あるいは他の大口顧客の間で出荷計画に大きな調整が必要なレベルの反動があったとみられる。