現実に「フリーター家を買う」は可能なの?

フジテレビで嵐の二宮和也さんが主演のドラマ「フリーター、家を買う(原作:有川浩)」が以前放映されていましたが、フリーターの方にとっては、ドラマの内容もさながら「自分でも家を買えるの?」と興味がわいたのではないでしょうか。

ドラマの中では親子二世代リレーローン(しかも、ドラマ中では正社員になってからローンを組んでいます)によって住宅購入を成功させています。

やはり、フリーターで住宅購入はむずかしいのでしょうか。それをひとつずつ検証していきましょう。

■マイホーム購入額は、年収の5倍が原則

マイホーム購入額は年収の5倍という原則があります。

つまり年収200万円のフリーターなら、1000万円以内の住宅なら購入したって構わないわけです。では1000万円以内の住宅とは、どのようなものがあるのでしょうか。

お察しの通り、中古住宅(特にマンション)なら1000万円以内の物件を探すことは不可能ではありません。

■1000万円以内の中古物件って、正直どうなの?

1000万円の物件なんて本当にあるの?と思いがちですが、意外と多くあるのです。そのひとつが、中古の公団住宅物件です。公団住宅はUR都市再生機構(旧:日本住宅公団)が供給した団地のことです。

団地への憧れやブームに後押しされ、大量供給したこともあり、少子化を迎え、住宅の選択肢も多く増えた現代では多くの空室が生まれています。

ただし、中古公団住宅は建築年数が古いものが多いため、騒音や設備面の問題が取り沙汰されることがあるため注意が必要です。

■建て替え費用や修繕費はどうなるの?

また、中古マンションを購入する上で気になるのが、建て替え費用です。マンションの寿命は、およそ50年~60年といわれますが、それよりも早く寿命が来てしまう場合もあります。

例えば、修繕にお金がかかりすぎてしまうような場合には、建て替えの方が経済面から見てコストが低く済むことがあり、そのような場合には寿命よりも早めに建て替えられることもあります。

同様に、修繕費や建て替え費用の積み立てを以前から行っているようなマンションであれば、建て替えにさほどお金がかからない場合もあります。

ただし、それらでは間に合わないような場合には、追加資金として足りない分を住民で費用負担することも多くあります。

中古マンション購入時には、修繕費は以前の住民の支払ったものを引き継ぐことはできますが、建て替え費用は他の方と同様支払わなければなりません。どの程度積み立てられているのかは、購入前に確認しておきたい内容です。

■フリーターでもローンは組める?

結論から言えば、フリーターでも融資をしてくれる金融機関はあります。

ただし、住宅購入は家賃となるローン返済金額にプラスして、固定資産税や毎月の修繕費積み立てや管理費なども住宅費用として計上されます。

どのような内容にどの位お金がかかり、実際の月負担額はいくらなのか、明確にしておくべきです。

特に収入が少ない場合は、支出の変動に生活が左右されやすいため、払う必要がない月でも支出がある月に向けて一定額貯金しておくような、慎重な計画性が必要とされます。

「何があっても大丈夫!」と計画性を持って進めれば、フリーターでも家を買うことは決して不可能なことではないのです。