金融庁は17日、自動車損害賠償責任保険審議会(第132回)を開催し、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の保険料について、全車種平均で13.5%値上げすることを決めた。保険料率の改定実施日は2013年4月1日となる。

自家用乗用自動車(2年契約、沖縄・離島除く)では11.6%の引き上げとなり、現在2万4,950円の保険料は2,890円高い2万7,840円となる。

自賠責保険は、交通事故の被害者を救済することを第一の目的とし1955年に創設。それまでは、交通事故の被害者は、補償を受けるためには加害者の過失を証明しなければ、賠償が受けられなかった。また、加害者の過失が証明できた場合にも、加害者側に資力がなければ、充分な補償が受けられなかった。

こうした問題を解決するために創設されたのが自賠責保険で、法律で義務付けられた強制保険。補償内容は、他人を死傷させた場合の損害賠償のみを対象とし、被害者一人ごとに支払限度額が設けられている。物などへの損害や加害者自身のけがなどは補償されない。